銃弾とアヘン―「六四天安門」生と死の記憶

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銃弾とアヘン―「六四天安門」生と死の記憶

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  • サイズ 46判/ページ数 370p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560096987
  • NDC分類 222.077
  • Cコード C0036

出版社内容情報

あの日、天安門広場で何が起きたのか?

 1989年の天安門事件は、現在の中国の「姿」を決定づけ、世界史に刻まれた大事件だったにもかかわらず、殺害された人びとの名前や人数のほか、北京のどこで、どのようにして「鎮圧」が行われたのか、なぜこのような悲劇に至ったのかなど、その詳細は未だ明らかになっていない。
 本書は、「六四天安門」にかかわって懲役刑を受けた一般市民へのインタビューを中心に、著者自身のエッセイも加えた証言文集である。現場にいた者にしかわからない、細部にわたる生々しい目撃証言が次々に飛び出すばかりではなく、取材対象者たちがその後の人生において経験した差別や官権の横暴、刑務所内部の実態、また人権がないがしろにされる社会の恐ろしさなどが白日の下にさらされる。
 事件直後はもちろん習近平体制下の今に至るまで、中国社会においてこうした取材や聞き書きをする(またはそれに応じる)こと自体きわめて危険な行為であり、実際、著者はその過程で中国脱出を余儀なくされている。聞くのも、話すのも、書くのも、まさに命懸けの、門外不出のドキュメント! 序文=イアン・ジョンソン(ジャーナリスト)

内容説明

30年前、天安門広場で何が起きたのか?民衆の視点から天安門事件の真相に迫り、今も続く当事者たちの苦難の道のりを追った門外不出の証言録。中国低層の声を記録しつづけてきた亡命作家による、驚愕のオーラルヒストリー。

目次

私の共犯者―李斉(反革命宣伝煽動罪で七カ月留置)
街頭の勇士1―王岩(放火罪で無期懲役)
大虐殺画家―武文建(反革命宣伝煽動罪で懲役七年)
パフォーマンス・アーティスト―余志堅(反革命破壊宣伝煽動罪で無期懲役、二〇一七年三月三十日に亡命先で病死)
死刑囚1―張茂盛(放火罪で執行猶予付き死刑)
死刑囚2―董盛坤(放火罪で執行猶予付き死刑)
六四の父親―呉定富(息子の呉国鋒が北京街頭で虐殺)
市民糾察隊長―劉儀(反革命凶器準備集合反乱罪、二度の判決で計一四年懲役)
「黒豹決死隊」隊長―胡中喜(反革命凶器準備集合反乱罪で懲役一〇年)
街頭の勇士2―李紅旗(不逞、強盗、武器奪取など複数罪で懲役二〇年)
街頭の勇士3 王連会(反革命凶器準備集合反乱罪で無期懲役)
良心犯1 〓万宝(反革命宣伝煽動罪、二度の判決で計一六年懲役)
良心犯2 李海(国家機密漏洩罪で懲役九年)
獄中に籠城した詩人 李必豊(反革命宣伝煽動罪、三度の判決で計二二年入獄)
詩人 廖亦武(反革命宣伝煽動罪で懲役四年)
タンクマン 王維林
劉暁波の最期のとき

著者等紹介

廖亦武[リャオイーウー]
ペンネーム「老威」。1958年、中国四川生まれ。詩人、民間芸人、低層の歴史の記録者、亡命作家。1989年の天安門大虐殺の夜に長詩「大屠殺」を創作して朗読し、映像詩『安魂』を撮影したことで逮捕、反革命罪で懲役4年。獄中で数々の暴行を受け、2度自殺を図る。釈放後、ペンネームで『中国低層訪談録』などを出版したが禁書とされる。2008年5月に同書の英語版が出て、海外で一躍名を馳せた。中国国内では厳重な監視を受け、何度も家宅捜索を受けて数百万字分の原稿が没収されたため、『六四.我的証詞』は3回書き直した。出国禁止は17回に及ぶ。2011年7月、アメリカとドイツでの『上帝是紅色的』、『六四我的証詞』の出版準備が当局の知るところとなり、警察から逮捕の警告を受けたのを機に、ヴェトナム国境を越えドイツに亡命。ドイツ書籍販売者平和賞など海外で数々の賞を受賞。現在、ベルリン在住

土屋昌明[ツチヤマサアキ]
1960年生まれ。国学院大学大学院博士課程満期退学。専修大学経済学部教授

鳥本まさき[トリモトマサキ]
1974年生まれ。大学卒業後に上海留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻比較文学比較文化修士課程中退。府省、通信社勤務を経て、現在、中国インディペンデント・ドキュメンタリーや中国現代史について調査・研究をしている

及川淳子[オイカワジュンコ]
日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了。中央大学文学部准教授。専門は現代中国社会、とくに言論事情と知識人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

25
天安門事件に関する文献は、学生指導者や知識人といった「六四エリート」に関するものが比較的多い印象があるが、本書は市井の人々で天安門事件に関わり、反革命宣伝煽動罪や放火罪などで処罰された「六四暴徒」と呼ばれる人たちへのインタビューが中心。獄中での家畜のような扱いや激しい拷問の様子など生々しい話しに満ち溢れている。◆歴史の個々の記憶を記録し後世に残すのは重要な行為。著者がこれらのインタビューの記録を抱え、ベトナムとの国境を超えドイツへの亡命を果たせたからこそ、この歴史の一端を知る事ができる。2019/12/19

ようはん

16
天安門事件で暴徒として戦車焼討ち等に関わり逮捕された人々へのインタビュー集。事件当時に行われた暴力の血生臭さもそうだが、逮捕されればまずは警察らのリンチは当たり前で劣悪な獄中環境と過酷な拷問が複数人から語られているのが印象深く辛い。2020/06/21

koji

16
肺腑を抉られ、夢にうなされ、寂寥を感じ、数年に一度あるかないかの苦く辛い読書でした。今の香港デモを遡る30年前、中国の民主化運動の淵源となる天安門事件(六四事件)が起こりました。これを弾圧された側から起こしたインタビュー記録が本書ですが、人の生死を分ける極限状況が生々しく描かれています。私は本書を読んで、権力者の抱く本能的な恐怖感が苛烈な虐殺を生んだとしても、その表象的なまやかしは、虐げられた人々の魂の自由・尊厳を決して侵すことはできず、歴史はいつか公平な裁きを見せるという「希望」に賭けたいと思いました。2019/10/15

hiroizm

15
1989年6月4日(日)中国政府は、天安門広場に集まった民主化デモ隊を武力行使によって排除した。その際多くの市民が死傷、逮捕収監された。逮捕者には偶然居合わせた一般市民も含まれた。そして民主化運動に関与した中国全土の若者も、まともな裁判もなく十数年におよぶ懲役刑に処せられた。この本は人権度外視の過酷な刑務所生活を経て、現代中国の底辺を喘ぎながら生きているかつての若者達のインタビュー集。内容は重く読んでて「ひょぇぇぇ」「ぐぉぉぉ」ってな感嘆詞ばかりで、もう北斗神拳かよ!状態。2019/10/31

ののまる

13
著名学生リーダーはまだいい。一介の労働者で、民主化運動に特に関心も無かったが、軍による市民無差別虐殺を目にして、軍用車を燃やしたり、弾丸を拾っただけで、何十年も服役。日本と違い、服役とは拷問と暴行と冤罪を認めるための自白。精神を病み、やっと解放されても、中国社会は完全にお金儲けに変わっていて、「六四暴徒」など気にもかけず、煙たがられる。その日だけ義憤により関わっただけなのに、最底辺で暮らす実態。どれも胸が苦しくなる。2020/06/25

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