ジハード大陸―「テロ最前線」のアフリカを行く

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ジハード大陸―「テロ最前線」のアフリカを行く

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560095973
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「今そこにあるテロ」の現場を歩き、事件の歴史的・社会的背景を探るとともにジハーディストたちの真の姿に迫った戦慄のルポ!ジハーディストの実像に迫る
 イスラーム過激派がもっとも激しくテロ活動を展開しているのは、中東でもヨーロッパでもない。アフリカ大陸だ。たとえば、イスラム国(IS)が国家樹立を宣言した2014年にもっとも多くの人を殺戮したテロ組織はISではなく、ナイジェリアを中心に活動するボコ・ハラムである。西アフリカのマリでは2012年の一時期、アルカイダ系組織がフランスに匹敵する面積を支配下に置き、仏軍の介入を招く事態となった。アフリカはイスラーム過激派による「聖戦」の最前線なのだ。
 本書は、毎日新聞ヨハネスブルク支局長としてジハーディストたちとそのネットワークを追い続けた著者による、四年に及ぶ取材の集大成である。アルカイダ系組織アルシャバブと軍が奇妙な共犯関係にあるケニア、無政府状態のソマリア、マリの砂漠、ボコ・ハラムが潜むナイジェリア北部のほか、あるテロリストを追う調査は北欧ノルウェーの田舎町にも及んだ。
 被害の実態や事件の背景、歴史的経緯について詳しく言及しつつ、アフリカを舞台に暗躍するジハーディストたちの真の姿に肉迫した戦慄のルポ。高野秀行氏(ノンフィクション作家)推薦!

服部 正法[ハットリ マサノリ]
著・文・その他

内容説明

アフリカ大陸南端から北欧まで、4年に及ぶ取材の集大成!アルシャバブ、アンサル・ディーン、ボコ・ハラムなど、アフリカ各地で勢力を伸ばすジハーディストたちの真の姿に肉迫した戦慄のルポ!

目次

第1部 アルシャバブ(聖戦ネットワーク;モール襲撃;ホワイト・ウィドー ほか)
第2部 西アフリカのアルカイダ系組織(占領されたサハラ;首長をめざす男;仏軍介入 ほか)
第3部 ボコ・ハラム(少女拉致;拉致されたサヘル;貧困と格差 ほか)

著者等紹介

服部正法[ハットリマサノリ]
毎日新聞外信部副部長。1970年、愛知県生まれ。早稲田大学第一文学部史学科卒業(東洋史学専修)。NHKディレクター、テレビ番組制作会社契約社員を経て、99年、毎日新聞入社。奈良支局、大阪社会部、大津支局などを経て、2012年4月~16年3月、ヨハネスブルク支局長、アフリカ特派員として49カ国を担当する。2016年10月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カザリ

31
ブラックホークダウン後のソマリアを知りたい方におすすめ。そして、虐殺器官の冒頭で登場したトゥアレグ人にぴんと来た方、彼らは現在進行形で存在し、ニジェール政府と対立していたが、その後合流したジハード組織に主導権を握られたとのこと。テロリストと一口で言ってもその成り立ち、動機は様々で、ジハード組織を利用して部族の頂点に立ちたい人間もいるとのこと。どちらにせよ、反体制派のリクルート先であるISの利用価値と暗い魅力があるらしい。2018/05/06

rosetta

21
ジハーディストと呼ばれるイスラム過激派。しかしこの本を読んでいて奴らはイスラムを名乗る資格すらないただのカルトだと思う。穏健なイスラム指導者すらテロの対象にするのだから、原理主義とか言うレベルではないだろう。ソマリアのアルシャバブ、マリのアルカイダ系、ナイジェリアのボコハラムを主に取り上げているがそれ以外にもアフリカの抱える問題、貧富の差、ヨーロッパへの難民や不法入国、レイプ等絶望的な現状をレポートする。しかし筆者はアフリカの逞しい不屈の精神に希望を託す。コロナ下での今のアフリカはどうなっているのだろうか2022/02/19

taku

19
どんな思想や背景があれテロは卑劣な行為に他ならない。アフリカの国々が抱えもつ災厄は災厄を生み弱者に降りかかる。政治不安定、貧困、格差がテロに繋がり、テロがまたそれを促進する。武力行使や軍事介入は恨みと怒りの報復になるのだろう。この地のリアルは私が住む地のリアルで計れない。ISは現在のテロが世界の危機、脅威であることを知らしめた。どれだけの人がテロの「その後」と「いま」に関心を持っているか。複雑に絡み合う根をほどけないとしても、我々が出来ることはまず知ることだ。2018/06/21

羊山羊

13
不謹慎な話だが、面白い。アフリカでのテロ組織の内情を身の危険も顧みずに調査した圧倒的大著。ヨーロッパ、アラブでのテロがよく巷では挙げられるが、テロ組織はそれ以上にアフリカで暴力や収奪を繰り返して揺籃の時を過ごすことがよく理解できる。そしてその背景にはアフリカの格差問題があり、変な正規軍よりも高給で若者を雇って勢力を拡大。更に内通者等を配置して批判的な噂さえも抑圧することで地域を丸ごと制圧するという地獄のような状態があった。アフリカの闇に切り込む傑作ルポ。おススメ。一気読みだった。2019/04/17

かんがく

12
アフリカ大陸におけるジハーディストの行動を丁寧に追った取材。各章でソマリアのアルシャバブ、マリのアルカイダ、ナイジェリアのボコハラムを扱う。さらに中東や欧州の情勢などもあわせて書かれることでより立体的に彼らの動きが理解できる構成になっていた。淡々とした書き方だが、現地の緊迫感や悲惨さがよく伝わってくる。女性が子供を産むための道具、子供が自爆テロの武器として使われているという現状には辛さを感じる。2020/11/14

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