出版社内容情報
日記や手紙、走り書きやサイン、出版広告や高校修了証、アンケート用紙や遺言状などから、作家の知られざる魅力を浮かび上がらせる。カフカは自由だ
高校卒業試験でカンニングする、バルコニーから痰を吐く、医者を信じない、ネズミを怖がる、オリンピックでの勝利を夢見る、エイプリルフールで担がれたふりをする、サインを偽造する、ゴーストライターになる、カジノで旅費をする、悪魔になる
この本の目次にはこんな見出しが並んでいます。もちろん、すべてカフカのこと。
3巻にわたるカフカ伝を著し、カフカ全集の編集にも参加した著者が、日記や手紙、走り書きやサイン、出版広告、妹に宛てたポストカード、『変身』の部屋の間取り、『田舎医者』の校正刷り、アンケート用紙や遺言状、墓碑銘など、カフカに関するあらゆるモノから、この作家の魅力の数々を浮かび上がらせていきます。
「『この人、カフカ?』は、いつもと違う文脈のなかで、いつもと違う光のなかに、カフカを浮かび上がらせる。……ひとつひとつはたいしたものではない。目立たぬものを拾い上げ、なじみのものの新しい見方を書き留め、だれかの回想のなかにあるカフカの鏡像を引用しながら、痕跡を丹念に収集しただけだ。けれどそれらが集まれば──」
ライナー・シュタッハ[シュタッハ]
1951年生。文学研究者、評伝作家。フィッシャー社元編集者。カフカに関するエッセイを多数執筆。「カフカの花嫁」展企画。カフカ伝(全3巻)刊行。批判版カフカ全集の編集に参加。
本田 雅也[ホンダ マサヤ]
1964年東京生まれ。東京外国語大学大学院博士後期課程修了。ドイツ近現代文学、児童文学専攻。著書に谷川道子・秋葉裕一編『演劇インタラクティヴ』(共著、早稲田大学出版会)ほか、訳書にマルティナ・アマン「あきらめないで 白血病と闘ったわたしの日々」(徳間書店)など。
内容説明
日記や手紙、走り書きやサイン、出版広告、高校修了証、妹に宛てた初めてのポストカード、『変身』の部屋の間取り、『田舎医者』の校正刷り、アンケート用紙や遺言状、墓碑銘などから、カフカのさまざまな一面を浮かび上がらせる。
目次
なくて七癖 Eigenheiten
感情 Emotionen
読むこと、書くこと Lesen und Schreiben
スラップスティック Slapstick
幻想 Illusionen
他の場所で Andernorts
鏡像 Spiegelungen:最後 Ende
著者等紹介
シュタッハ,ライナー[シュタッハ,ライナー] [Stach,Reiner]
1951年生まれ。文学研究者、評伝作家。フィッシャー社元編集者
本田雅也[ホンダマサヤ]
1964年東京生まれ。東京外国語大学大学院博士後期課程単位取得退学。ドイツ近現代文学、児童文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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