偽史の政治学―新日本政治思想史

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  • サイズ B6判/ページ数 248,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560095287
  • NDC分類 311.21
  • Cコード C0010

出版社内容情報

近代日本の光と闇のコントラストに留意することで、明治・大正・昭和というそれぞれの時代を象徴する一齣を提示する試み丸山眞男から遠く離れて
 福澤諭吉という眩しい光の傍らで忘れられた阪谷素と加藤弘之、徳富蘇峰が夢見た「新日本」、万歳三唱にかき消された後藤新平の「いやさか」、権藤成卿の「社稷」と偽史、丸山眞男が自ら「夜店」と称して遠ざけた「丸山政治学」、そして丸山学派のなかでは風変わりな弟子だった神島二郎……
 日本政治思想史――。丸山眞男が創始したこの学問分野は、政治学のみならず、戦後思想を牽引してきた一大領域だったと言っていい。ただ、そこで批判の俎上にのせられたのはマルクス主義と天皇制であり、光が当てられたのは荻生徂徠や福澤諭吉といった思想家だった。
 ここで取り上げるのは、光ではなく闇である。もちろん、光に幻惑され闇に沈んだ事象の意味を問い直す試みは決して新しいとは言えない。民俗学や社会史が民衆や習俗に向けた眼差しはまさにそうした問題意識の所産である。ところが、こうした視線で見出されるのは集合表象としての民衆でしかなく、一人ひとりの生身の人間ではない。
 本書は、思想史という枠組みに依拠しながら、明治・大正・昭和というそれぞれの時代を象徴する一齣を提示する試みである。丸山から遠く離れた「シン・日本政治思想史」へ!

河野 有理[コウノ ユウリ]
東大法卒、東大院法学政治学研究科博士課程修了。首都大学東京法学系教授。著書に『明六雑誌の政治思想』東京大学出版会、『田口卯吉の夢』慶應大学出版会。

内容説明

近代日本の光と闇のコントラストに留意することで、明治・大正・昭和というそれぞれの時代を象徴する一齣を提示する試み。

目次

丸山から遠く離れて
1 眩しい光の傍らで(「演説」と「翻訳」―「翻訳会議の社」としての明六社構想;保守対啓蒙?―加藤弘之・福澤諭吉再考)
2 「イエ」と「社会」の間、あるいは「新日本」の夢(「養子」と「隠居」―明治日本におけるリア王の運命;蘇峰とルソー―一八九四年の石井十次;「自治」と「いやさか」―後藤新平と少年団をめぐって)
3 “正統と異端”を越えて(「社禝」の日本史―権藤成卿と“偽史”の政治学;「スキンシップ」と政治学;Legitimacyの浮上とその隘路―「正統と異端」研究会と丸山政治学)

著者等紹介

河野有理[コウノユウリ]
1979年生まれ。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。日本政治思想史専攻。現在、首都大学東京法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんがく

11
政治思想史の本は久々に読むが、養子と隠居、後藤新平とボーイスカウト、偽史、スキンシップなど変わり種のテーマが多くて面白かった。2022/10/24

ぽん教授(非実在系)

5
各章で扱われている人物はバラバラであるが、大まかに「福沢→丸山=先進的」という図式の解体を意図する。そうすることでこれまでの図式からはみ出す豊かな事象を説明しようというのが本書の目的となる。一つ一つの論考は面白いが、そういった丸山政治学への批判という大枠を取り除けば結局著者は代わりにどういうものを作りたかったのだろうかという点では著者も認める通り拡散気味であるという弱点は存在するが、むしろ正解を最初から早急に作らないからこそ丁寧に議論をする強みとしているのが特徴であろうか。2018/04/26

Haruka Fukuhara

4
ちょっとタイトルの意味がよくわからなかった。若書きといった印象だが(それなりの年齢みたいなので少し不思議)熱量のあるいい文章だった。内容も自分には新鮮で興味深かった。2017/04/13

check mate

2
本文を読んでいるときには狙いが分からなかったけど、あとがきで新「日本政治思想史」ではなく「新日本」政治思想史であると分かって腑に落ちた。「シン日本政治思想史」になる可能性も微レ存だったらしい。2017/02/01

辛ダレ

1
日本の近代政治思想史を、時代ごとのさまざまな人物に焦点を当てながら振り返る論考。福沢諭吉や丸山眞男といったメジャーな人物から、阪谷素、権藤成卿、神島二郎といった「表舞台」のプレイヤーとはみなされにくい人物も多数登場する。本書では彼らの、異端視されたり「表」プレイヤーのそれに対して軽んじられたりする問題意識を成立せしめたのは何であるかが丁寧に検分され、当時の思想的言説の構図が慎重に組み直される。思想史を単純なストーリーに安易にくるまず、多角的に見ていくことの意義を改めて教えられる良書である。2023/02/03

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