ロシア語文学のミノタウロスたち<br> クレールとの夕べ/アレクサンドル・ヴォルフの亡霊

個数:

ロシア語文学のミノタウロスたち
クレールとの夕べ/アレクサンドル・ヴォルフの亡霊

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年07月02日 16時12分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560094433
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

出版社内容情報

亡命作家の記憶と生

 パリの亡命文壇でナボコフと並び称されるも、ソ連解体前後の再評価まで、長らく忘れられていた作家ガズダーノフの代表作二篇。20世紀を中心に、ロシア語で書かれた異形の作品を紹介するシリーズ〈ロシア語文学のミノタウロスたち〉第一巻。
 クレールとの夕べ:作家自身を思わせる語り手の「ぼく」は、十月革命前に知り合ったフランス人女性クレールとパリで10年ぶりに再会する。長いあいだ焦がれていた彼女との関係がついに現実になったとき、「ぼく」は過去の記憶――孤独な子ども時代や混乱した内戦の戦場――に包まれる。語り手が意識の流れを忠実に追って内的独白を連ねていく文体はロシア文学では目新しく、当時の書評の多くがプルーストの影響に言及した。
 アレクサンドル・ヴォルフの亡霊:語り手の「ぼく」は、かつて戦場である兵士を殺したときの記憶と見紛う記述を、見知らぬイギリスの作家の短篇の中に見つける。それは自分が殺した人物が書いたとしか考えられない――こうして、謎の作家「アレクサンドル・ヴォルフ」をめぐる奇妙な冒険が始まる。罪と贖い、偶然と運命、生と死を実存的に問い、ドストエフスキーの『分身』をも彷彿とさせる秀作。

内容説明

亡命ロシア文壇でナボコフと並び称された作家の代表作二篇、本邦初訳。追憶に輝くクレールという未来、戦場で殺したヴォルフという傷―ロシア革命で敗走する白軍に身を投じ、パリへと流れる「ぼく」の記憶の物語。

著者等紹介

ガズダーノフ,ガイト[ガズダーノフ,ガイト] [Газданов,Гайто]
1903‐1971。サンクト・ペテルブルグでオセット人の両親のもとに生まれる。ハルキウ(ハリコフ)の中学在学時に革命が勃発。16歳で白軍に入隊し、ペレコープ地峡での激戦を経験。ブルガリアで中学を修了し、1923年に暮れに、亡命ロシア人が集まっていたパリに到着する。パリでは肉体労働者や夜間のタクシー運転手、学生、フリーメイソンとして生きるかたわら、1930年に第一長篇『クレールとの夕べ』を発表。同地の亡命文壇で有望な新人と目される。第二次大戦では対独レジスタンスに参加。戦後は冷戦下のミュンヘンで共産圏向けのラジオ放送に関わった。代表作に『夜の道路』(1952)など

望月恒子[モチズキツネコ]
北海道大学名誉教授。専門は亡命ロシア文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

51
日本では初邦訳の作家だが、デビュー当時にナボコフと並び称されたというだけあって、収録された作品どちらも非常に素晴らしかった。長篇小説というには若干短い200ページに満たない中篇が二作、しかしどちらも見た目のボリュームからは想像できないほどの、豊かな思索と記憶の旅を味わわせてくれる。時折見せる抒情的な文章、広がっていた語りが核となる出来事へと収束するラストもとても美しい。どれだけ続くかは分からないが、このシリーズはこれからも楽しみだ。次回は来年とのことなので気長に待ちたいと思う。2022/08/06

Mark.jr

3
フランス人の女性クレールとの思い出から、次第に深い記憶の迷宮へと入り込んでいく「クレールとの夕べ」。謎めいた作家の素性を探る「アレクサンドル・ヴォルフの亡霊」。ナボコフと並び称された通り、モダニズムからの影響を感じまさせますが。ナボコフと違うのは、亡命ロシア人というアイデンティティを押し出した私小説的側面が強いところでしょう。そこにシンパシーを感じれるかどうかは、読み手しだいかと。個人的に収録作のどちらが好きかというと「クレールとの夕べ」。2023/04/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19859984
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。