内容説明
横溢する生/性/死からの哲学。「フランス現代思想」の発火点であるのみならず、岡本太郎や三島由紀夫を魅了したバタイユ。エロティシズム、宗教、芸術、政治、経済、社会、科学、そして哲学と、人間のあらゆる営みを、“非‐知の夜”のなかで極限まで思考したその思想の精髄。
目次
『文学と悪』
『内的体験』
『空の青』
『有罪者』
『エロティシズム』
『ドキュマン』
『呪われた部分』
『アセファル』
『ラスコーあるいは芸術の誕生』
『ニーチェについて』
『太陽肛門』
『エロスの涙』
著者等紹介
酒井健[サカイタケシ]
1954年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、同大学大学院に進学。パリ大学でバタイユ論により博士号取得。現在、法政大学文学部教授。『ゴシックとは何か 大聖堂の精神史』(サントリー学芸賞、ちくま学芸文庫)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アンパッサン
3
春鹿本店の利き酒みたいにバタイユの著作のここ! ってところをこれもあるあれもあると提示され、目移りが激しくなる。読進性高まる。都度つど挟みこまれる影響下にあった人びと(ブランショ、フーコー、岡本太郎、三島等々)の変わり種の一杯も章ごとを更に味わい深くする。前読した『バタイユ入門』より取っ掛かりやすい。太陽といい、ラスコーの壁画といい、<非‐知>といい、はきとは掴めぬエネルギーを苦心し醸し出そうとした思想家なのかな。飽きにの来ない本。何の因果かバタイユとは触れあう定め(?)に相なったので今後もよろしく、だ。2025/07/15
1
隙あらば自分語りしているのは好きくない。2024/02/22
クラウド
0
作品ごとにテクストを読んでいくスタイル。分かりやすく、彼の持つ思想の味が伝わってくる。2023/10/08