内容説明
国際的評価の高い演劇人の姿を故郷長崎とロンドンから迫る「アイと死をみつめて」など、伝説の初期未刊作品を初公開。
目次
第1章 ロンドンの野田秀樹(『THE BEE(蜂)』の一撃
『赤鬼』の旅
インタビュー「オレは因幡の白兎」
『THE BEE』創作日記 野田秀樹の『劇誌』から)
第2章 青春の足跡(失われた故郷;安吾の生まれ変わり;少年の宇宙;はじめての戯曲;夢の遊眠社旗揚げ;職業としての演劇)
第3章 夢の遊眠社からNODA・MAPへ(八〇年代の光と影;戦争の演劇;舞台をささえた役者たち)
第4章 野田秀樹の舞台(観念を踊る劇詩人;全舞台作品解説)
第5章 初期未刊評論と戯曲(演劇進化論序説;アイと死をみつめて;ひかりごけ)
著者等紹介
内田洋一[ウチダヨウイチ]
1960年生まれ。83年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。日本経済新聞社入社。84年から文化部で演劇を担当する。現在、編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やまねっと
4
野田さんの若い頃の事実がわかってよかった。若い頃のエッセイはケムに巻いたことが多く書かれているので、本当の少年から青年にかけてのことがわかった気がした。ロンドンでの活動も詳細に書かれている。 処女戯曲がのっているが、対して面白いとは思わなかった。若さが溢れた戯曲だと思ったけど、「ひかりごけ」は才気の一端が垣間見れた。2019/05/02
tsukamg
0
夢の遊眠社旗揚げ後、七十年代の終わり頃までが書かれた、第二章の「青春の足跡」が秀逸。野田秀樹がどのように演劇人になったのかわかる。野田さんの演劇的な原点。その時代の感覚を探し求め、取り戻そうとする演劇活動は、ノスタルジーではなく、演劇の意味をとらえ直すことだったのだのだ。2014/12/10
kino
0
学生時代の戯曲が読めて良かった。特にひかりごけ。2010/10/09