出版社内容情報
オーケストラや歌劇場の主要なレパートリーに、いま「現代」の作品がないのはなぜか。指揮者が語る二十世紀の音楽史の裏側。
内容説明
「仮にワーグナーが今世紀に生きていたら、映画音楽でナンバーワンの作曲家になっていたでしょう」。前衛音楽が「現代音楽」と呼ばれる一方で、現代の作曲家は多くが見落とされてきた。政治的な事情で埋もれてしまった作曲家、クラシック音楽の系譜につらなる映画音楽やミュージカルの作曲家、ゲーム音楽作家まで含めて、指揮者が語る二十世紀クラシック音楽史の裏側。
目次
地上三万フィートからの眺め
ブラームスとワーグナー―ふたりの神々の黄昏
ストラヴィンスキーとシェーンベルク―第一次世界大戦への序曲
カオスの誘惑
ヒトラー、ワーグナー、そして内側から回る毒
スターリンとムッソリーニの音楽
「出ヨーロッパ」が生んだ奇跡
新しい戦争、古い前衛
「現代音楽とは何か」を決めたのは冷戦だった
創作される歴史、消去される歴史
戦争と戦争がもたらした損失について
ひとつの世紀の終わり
付録 個人的な覚え書き
著者等紹介
マウチェリ,ジョン[マウチェリ,ジョン] [Mauceri,John]
1945年ニューヨーク生まれ、指揮者。ハリウッド・ボウル管弦楽団の創立時から16年間音楽監督を務め、トリノやワシントンの歌劇場の音楽監督を歴任するとともに、ミラノ・スカラ座やメトロポリタン歌劇場にも客演。レナード・バーンスタインとは18年にわたって親交があり、作品の初演を数多く手がけた。DECCAレーベルの「退廃音楽シリーズ」など50枚を超えるCDをリリース、グラミー賞など受賞多数。教育者としても母校のイェール大学で十五年間教鞭を執った
松村哲哉[マツムラテツヤ]
1955年生、慶應義塾大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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