運び屋として生きる―モロッコ・スペイン領セウタの国家管理下の「密輸」

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運び屋として生きる―モロッコ・スペイン領セウタの国家管理下の「密輸」

  • 石灘 早紀【著】
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  • 白水社(2024/04発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 258p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560092781
  • NDC分類 678.13
  • Cコード C0030

出版社内容情報

立命館大学教授・小川さやか氏推薦!
「スペインの飛び地との国境で目撃したモロッコの運び屋女性たちへの暴力。最初は黙認・容認されていた生存のための越境貿易。それがどうして人権侵害まがいの暴力へと発展したのか。それを調べていくうちに、この現象が二国間の関係から移民問題やテロなどをめぐる国際的な思惑、人道的規制が生み出した矛盾、そしてモロッコ国内で周辺化される女性たちの貧困など様々な構造的問題と結びついていることが浮かび上がる。国境で紡がれる小さな生に対峙して構造的課題を導き出したスリリングな学術書」

モロッコ北部には、セウタととメリリャという二つのスペイン領(飛び地)がある。このうちセウタの国境地帯では、1990年代から2020年ごろまで、周辺に住むモロッコ人による「密輸」が行われていた。
密輸というと違法薬物の取引や密漁、はたまた国境をまたいだ人身売買といったおどろおどろしいイメージを抱きがちだが、本書のテーマである「密輸」は、モロッコへの商業輸入に対して通常課される関税を逃れているものの、スペイン・モロッコ当局から容認・管理されている越境貿易の一種である。この「密輸」はセウタからモロッコに食料品や衣料品を運ぶものであり、最盛期にはおよそ40万人がかかわっていたとされる。
本書では、「密輸」を生んだ諸問題に目を配りながら、女性主体の運び屋をはじめとする従事者(パトロン、卸商など)の暮らしを中心に「密輸」がどのような営みであったのかを、実地調査とインタビューをもとに詳細に描いていく。インフォーマル経済、国境、ジェンダーに関するこれまでの研究とも接続し、「密輸」という現象を生み出した社会的構造について明らかにした力作。

内容説明

ルールのある密輸行為という矛盾。逆に言えば、ある一定のルールのもとで、「密輸」が認められたとも言えるのではないか。これが「密輸」の特異性であり、ほかの密輸行為と区別して括弧書きで表すいちばんの理由だ。それでは、なぜそのような特異性が生まれたのか。調べていくなかで、その背景にはモロッコやスペインの抱える歴史的、社会的、経済的、政治的、外交的問題が密接にからみ合っていることがわかってきた。

目次

序章 「密輸」を研究する
第1章 二人の王様にとっての爆弾
第2章 容認された「密輸」
第3章 管理するスペイン
第4章 「密輸」に依存する町
第5章 根絶をめざすモロッコ
終章 運び屋として生きること

著者等紹介

石灘早紀[イシナダサキ]
1990年生まれ。2021年、一橋大学大学院社会学研究科修了(修士・社会学)。専攻は国際社会学、モロッコ・スペイン領セウタ研究。毎日新聞社記者、在モロッコ日本国大使館派遣員を経て、現在、国際開発コンサルティング会社勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。