ボラーニョ・コレクション<br> アメリカ大陸のナチ文学

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ボラーニョ・コレクション
アメリカ大陸のナチ文学

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560092651
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

極右の人種主義者、狂信的なファシストたちの奇妙な文学的営為。おぞましくもどこか切なく滑稽な「悪党列伝」。

悪の輝きを放つ作家たち
 十九世紀から二十一世紀まで、アメリカ大陸に生まれ育ち、どこかずれた右翼的作家・詩人たちの人生と作品を集めた架空の〈作家列伝〉。
 本書に登場する三十人は、それぞれ生没年を付され、文学事典さながら長短さまざまに紹介される。ヒトラーに抱かれた赤子の自分の記念写真を誇りにするアルゼンチンの肥満体の女流詩人、数々の異名を編み出し「カリブのペソア」と呼ばれるハイチの剽窃詩人、壮大な〈第四帝国のサガ〉シリーズで成功を収めるアメリカのSF作家、ボカ・ジュニアーズのフーリガン集団を率いるアルゼンチンの詩人兄弟……いずれもボラーニョ・ワールドを体現する傑物揃い。
 『通話』、『野生の探偵たち』、『2666』などでお馴染みの人物やエピソードが本書ですでに登場している点も見逃せない。随所に見られる自己言及的かつ予見的なフレーズは、他の邦訳作品に親しんだ読者には堪えられないはずだ。
 ボラーニョ自身、一九九六年に刊行された本書によって初めて批評家の注目を集めた。巻末に付された他の登場人物略歴、事項および書誌一覧も含め、文学的野心に満ちた初期の恐るべき傑作。

【著者紹介】
1953~2003年。チリの作家。著書に『2666』『野生の探偵たち』など。

内容説明

存在しない書き手たちの人生と作品に捧ぐ、おぞましくもどこか切なく滑稽な“架空の文学事典”。

著者等紹介

ボラーニョ,ロベルト[ボラーニョ,ロベルト] [Bola〓o,Roberto]
1953年、チリのサンティアゴに生まれる。1968年、一家でメキシコに移住。1973年、チリに一時帰国し、ピノチェトによる軍事クーデターに遭遇したとされる。翌74年、メキシコへ戻る。その後、エルサルバドル、フランス、スペインなどを放浪。77年以降、およそ四半世紀にわたってスペインに居を定める。1984年に小説家としてデビュー。1997年に刊行された第一短篇集『通話』でサンティアゴ市文学賞を受賞。2003年、50歳の若さで死去

野谷文昭[ノヤフミアキ]
1948年生まれ。東京外国語大学外国語学研究科ロマンス系言語学専攻修士課程修了。名古屋外国語大学教授、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

104
ネタバレにならないように、感想を書いてみたい。前半を読みながら題名とのギャップに些か戸惑いつつ、確かにナチズム、ファシズムとはこう言うものかと思う。途中で帯の言葉を偶然に目にしてショックを受けた。後半は、全く違う視点での読書となってしまった。最後まで帯に書いてることを読まずに読書を楽しめていたら…。ボラーニョは『売女の人殺し』に続く二冊目。ラテンアメリカ文学の持つ独特の底の深さに感心するばかりだ。2015/08/08

紅はこべ

47
『バートルビーと仲間たち』を連想したが、こちらはどこまでも架空の世界というのが違う。架空の書名を考えるだけでも大変だ。中南米にナチズムが根付いていることを改めて気づかされた。この文学者達は悲愴感より滑稽さが際立つんだけど、それでも簡単には笑い飛ばせない。ただ剽窃を生業にしたマックス・ミルバレーは笑えた。本をテーマにした小説が好きな人には是非お勧め。円城塔の解説もよいです。2015/08/08

三柴ゆよし

36
以前中国語で読んだときには、登場人物名の漢語表記が面倒臭すぎて投げ出しそうだったが、もしかすると傑作かもしれないと思った。あらためて読み直してみると、震えるような傑作だと思う。ボラーニョ作品のなかでは最初期に位置するもので、シュオブ『架空の伝記』、ボルヘス『悪党列伝』、あるいはレム『完全な真空』『虚数』といった作品群の影響下にあるのは明らかだが、失踪した詩人とそれを追う詩人という、『野生の探偵たち』『2666』に連なる、彼の一大オブセッションが、既にして完璧なかたちをなしているのに、まずは気付かされる。2015/06/10

jahmatsu

29
架空の文学者辞典をここまで作り込まれると圧巻。架空作品のタイトルとか出版社とか妙に笑えるし。しまいにゃボラーニョ登場するし、想像を掻き立てられるような作品。読後は小説をきっちり一冊読んだ感覚に持ってかれる。2018/01/21

ネムル

29
思えば子供のころは、限られたスペースに適格に内容をまとめた事典や図鑑が好きだった。そんな素朴な趣味をふと顧みつつ、歴史(偽史)は想像力を刺激する。ボラーニョのまとめたアウトロー列伝の数々は印象深い人物がいる一方で、あまりに素っ気ない数ページだけの人物も少なくない。だが、そうした人物も掬い上げることが歴史を作り、その不公平さがまた歴史を形作る。また、事典形式という真顔な記述の数々は歴史の滑稽さに光を当て、と同時に素っ気なさが歴史の生々しさを際立たせもする。いかに歴史が作られるかを巡る、愉快な書物だった。2017/08/25

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