メアリ・シェリー―『フランケンシュタイン』から“共感の共同体”へ

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メアリ・シェリー―『フランケンシュタイン』から“共感の共同体”へ

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560091449
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『フランケンシュタイン』はメアリ・シェリーが十代で執筆した代表作だが、人口に膾炙している怪物の視覚的イメージが先行しているからか、この物語が誕生した伝記的な背景は、この有名すぎる作品ほどは知られていない。
メアリ・シェリーの作家人生は、彼女の両親である急進派思想家のウィリアム・ゴドウィンとフェミニズムの先駆者と呼ばれるメアリ・ウルストンクラフトの出会いから宿命づけられていたといえる。
本書で綴られるメアリ・シェリーの伝記的な情報は、『フランケンシュタイン』の思想のバックボーンと彼女が生み出したほかの小説や旅行記とどのようなつながりがあるかを理解するうえで、不可欠なものである。
メアリが実人生で体験する苦しみ――産褥熱による母の死、流産、夫パーシー・シェリーの死、生き残った一人息子をめぐる義父との協議など――と『フランケンシュタイン』以降のメアリ・シェリーの思想と行動も瑞々しい筆致で描かれている。
女性作家として、あるいはシングルマザーとして直面した問題意識がいかに形成され、作品として結実したか、余すことなく論じた記念碑的名著! 北村紗衣さん推薦!

内容説明

急進派思想家のW・ゴドウィンとフェミニズムの先駆者と呼ばれるM・ウルストンクラフトという時代の先端を行く両親のもとに生まれ、自由奔放な詩人パーシーを情熱的に愛したメアリ・シェリー。のちに代表作となるのが、18歳のときに自らの悲運を投影して書いたとも思えるゴシック小説『フランケンシュタイン』である。本書は、メアリ・シェリーの作品や著作を丹念に論じることで、小説家としての独創性、政治思想家としての真摯な態度、母ウルストンクラフトから受けた影響など、彼女の作品論と波乱に満ちた生涯を見事に融合させた小伝である。

目次

第1章 遺産
第2章 ゴシックの叛逆
第3章 『フランケンシュタイン』
第4章 初期の女性の語り手―『フランス、スイス、ドイツ、オランダの一地域をめぐる六週間の旅行記』、『マチルダ』(一八一七~一八二一年)
第5章 『ヴァルパーガ』、『最後のひとり』、『パーキン・ウォーベックの運命』、そして新たな『フランケンシュタイン』(一八二一~一八三一年)
第6章 最後の仕事、一八三五~一八四四年

著者等紹介

ゴードン,シャーロット[ゴードン,シャーロット] [Gordon,Charlotte]
1962年、米ミズーリ州セントルイス生まれ。米ハーヴァード大学卒、ボストン大学Ph.D。現在、米エンディコット大学栄誉教授、作家でもある。本訳書以外の主な著作に、Romantic Outlaws:The Extraordinary Lives of Mary Wollstonecraft and Mary Shelley(New York:Random House,2015.全米批評家協会賞“ノンフィクション部門”受賞)などがある

小川公代[オガワキミヨ]
1972年生まれ。ケンブリッジ大学政治社会学部卒、大阪大学文学部修士課程修了、グラスゴー大学文学部博士課程修了(Ph.D)。現在、上智大学外国語学部英語学科教授。専門は、ロマン主義文学および医学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

123
文学上のキャラクターが人気を博したため、創造主である作家が忘れられた例は多い。メアリ・シェリーもその一人と思っていたが、実際の彼女は女性の自由を認めない当時の英国社会の犠牲者だった。不倫に走りシングルマザーとなった生き方を認めず、女が書いたというだけで作品の価値を否定され、母譲りの先駆的フェミニズム思想も無視され貧しい後半生を送らざるを得なかった。わずか18歳でフランケンシュタインの怪物を生み出したのも、不平等で理不尽な世への叛逆ではなかったのか。早すぎた「解放された女性」の心の叫びが、改めて響いてくる。2025/01/24

マリリン

37
どれだけの闇を抱えていたのだろうか...「フランケンシュタイン」読了後感じたが、闇の中に凛と佇む女性の存在に気付かなかった。生を受けた時から死がまとわりつき、女性の自由が認められない時代背景に馴染まない生き方は認められなかったが、作品の中に自身の、フェニミズムの先駆者である母親の思想を落とし込んだ筆力に感嘆。当初は自身の名前での出版も叶わなかったという。読んだのは復版したものだろう。時代背景を想うと特にトレローニーや父親も含め登場する男性が闇なら、彼女は久遠に輝く月。他の著作にも触れているが読んでみたい。2025/03/02

ぐうぐう

31
著者によれば、メアリ・シェリーの実像とその評価が正されたのは、この三十年のことだと言う(事実、それを受けて、ここ最近、メアリ・シェリーを題材とする作品が多く発表されている。訳者あとがきで紹介されているように、映画『メアリの総て』や『哀れなるものたち』がそうだが、訳者が取りこぼしている作品として、藤田和日郎『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ』も忘れてはならない)。メアリ・シェリーの功績が歪められ、黙殺されたのには様々な要因が存在するが、(つづく)2025/04/11

おだまん

12
私もフランケンシュタインの作者という認識しかなかったです。こんなに様々な作品を生み出していたとは。そして彼女の体験からあんな哀しいお話が生み出されたのね、と。強くならざるをえなかった背景にため息をつかざるを得ない。他の作品も読んでみたい。2025/02/01

どら猫さとっち

10
メアリ・シェリーと聞くと、「フランケンシュタイン」の作者という認識が一般的だが、本書を読むとそれだけじゃない女性であることがわかる。政治評論家の父とフェミニズムの先駆者である社会思想家の母というインテリ一家に生まれ、詩人のパーシー・シェリーと大恋愛の末駆け落ち、子供が亡くなるという波乱の生涯。フランケンシュタイン以外にも著作がある。何故彼女は忘れられたのか。社会の波間に浮かんでは消えた女性作家に、ようやく今真価が問われる時代が来た。2025/04/01

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