出版社内容情報
18世紀末、メイン州沿岸の小さな無人島に住み着いた逃亡奴隷とその妻。歴史からこぼれ落ちた人々を描く、ブッカー賞ほか最終候補作。
【目次】
内容説明
1792年、逃亡奴隷のベンジャミン・ハニーはアイルランド出身の妻ペイシェンスと共に様々な林檎の種を持ってメイン州の小さな無人島にやってきた。ふたりは苦労して林檎園を作り上げ、島はアップル島と呼ばれるようになる。それから約百年、ハニー家の子孫と多様な血を引き肌の色もまちまちな島民は、豊かな自然のなかで極貧ながらもひっそりと穏やかに暮らしていた。そこへ1911年、理想に燃える白人の元教師マシュー・ダイアモンドがやってくる。ベンジャミンのひ孫にあたるエスターは、ダイアモンドの善意は理解しながらも心をざわつかせるが、彼の指導で何人かの子どもたちは絵画や語学、数学の才能を花開かせていく。ある日突然、本土から知事の命で委員たちがアップル島の視察に現れる。いきなり子どもたちの頭に測定器を当ててなにやら書き留め、子どもたちは怯え、大人たちは反発する。やがて島と人々を襲う大きな悲劇とは―優生学の名のもと、実在の島マラガに起きたことを題材に、美しい詩的文体で描きだすある島の年代記。痛切な祈りの物語。
著者等紹介
小竹由美子[コタケユミコ]
英米文学翻訳者
ハーディング,ポール[ハーディング,ポール] [Harding,Paul]
1967年生まれ。ロックバンドのドラマーとして活動した後、アイオワ大学の創作科課程を修了。ハーヴァード大学の創作科などで講師を務めるかたわら執筆した『ティンカーズ』が、ニューヨーク大学医学部付属の新興出版社ベルビュー・プレスより2009年に刊行され、デビュー。2010年度ピュリツァー賞フィクション部門を受賞し、一躍その名を知られるようになる。2013年に第二作となるEnonを刊行。2024年よりエマーソン大学の創作科で特別教授を務める。ボストン近郊在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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