エクス・リブリス<br> モンスーン

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エクス・リブリス
モンスーン

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  • サイズ 46判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560090602
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

韓国現代文学の到達点

 ピョン・へヨンは、韓国で最も権威ある文学賞・李箱文学賞を2014年に「モンスーン」で受賞し、以後も数々の文学賞を受賞、男女問わず多くの読者に支持される女性作家である。
 派遣社員、工場長、支社長、上司、部下、管理人……都市という森に取り囲まれ、いつのまにか脱出不可能になる日常の闇を彷徨う人たち。「モンスーン」から最新作「少年易老」まで、都市生活者の抑圧された生の姿を韓国の異才が鋭く捉えた九篇。著者のこの10年の充実の作品群を収めた、日本語版オリジナル短篇集。
 「モンスーン」:郊外の団地。ユジンとテオの夫婦関係は冷めきって、会話が成り立たない。きっかけは、生まれて間もないわが子の死だった。子どもを家に置いたまま、二人が別々に外出した時に起きた出来事だった。テオは妻に対する疑念を打ち消すことができない。テオは駅近くのバーで、妻の勤める科学館の館長に偶然出会い……。
 「ウサギの墓」:派遣社員の彼は、6か月間だけこの都市に暮らす予定だが、公園に捨てられていたウサギを抱いて家に帰る。仕事は簡単だった。資料を集め、書類を作り、担当者に提出する。前任者は彼に仕事を引き継いだ後に行方不明となるが……。

内容説明

派遣社員、工場長、支社長、上司、部下、先輩、管理人…都市という森に取り囲まれ、いつのまにか脱出不可能になる日常の闇を彷徨う人たち。李箱文学賞受賞作「モンスーン」から最新作「少年易老」まで、都市生活者の抑圧された生の姿を韓国の異才が鋭く捉えた9篇。

著者等紹介

ピョンヘヨン[ピョンヘヨン]
1972年、ソウル生まれ。ソウル芸術大学文芸創作科卒業、漢陽大学国語国文学科大学院修士課程修了。2000年にソウル新聞の新春文芸に短篇小説「露払い」で当選、デビュー。07年、短篇小説「飼育場の方へ」で第40回韓国日報文学賞、09年、短篇小説「ウサギの墓」で第10回李孝石文学賞、12年、短篇小説集『夜の求愛』で第42回東仁文学賞、14年、短篇小説「モンスーン」で第38回李箱文学賞、15年には短篇小説「少年易老」で第60回現代文学賞を受賞。2013年より明知大学文芸創作学科教授として在職中

姜信子[キョウノブコ]
1961年、横浜市生まれ。著書多数。2017年、『声 千年先に届くほどに』で鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

174
書店で気になって読みました。ピョン ヘヨン、初読です。本書は、市井の人々の日常を切り取った純文学的不条理な短編集でした。韓流ドラマもそうですが、本書も昭和の文学の匂いがします。オススメは、表題作『モンスーン』&『クリーム色のソファの部屋』&『カンヅメ工場』です。2019/09/26

藤月はな(灯れ松明の火)

95
空恐ろしい短篇集。ここに描かれているのは何気ない日常だ。しかし、そこには言葉にしてはならない不信や鬱屈、耐え難い疎外感と不誠実、いつか来る破滅への予感と開放感とも遠い、投げ鉢な態度をも綴られている。そして読めば読むほど、私たちの生活と重ね合わせ、奇妙な融和を覚えてしまう。特に「同一の昼食」に惹きつけられる。代わり映えのしない毎日を送る男。自分にも降りかかりそうな死を連想させる事故を目撃したとしても男の生活は変わらない。それが男の処世術なのだ。しかし、それは私も生きていく上でこの男と変わりないのかもしれない2019/10/02

アキ

67
韓国の若手女流作家。短編9作品。ルーチンの都会生活の日常に潜むちょっとした分岐点から簡単に崩れる不条理をテーマに2011「夜の求愛」から7編。最初の「モンスーン」とラスト「少年易老」の新作2編が起こってしまったことへのやるせなさを発展させる役割を見事に果たしている。2014セウォル号事件は、日本でいう3.11のように人々の意識にかなりの影響を与えている。ましては作家にとっては更に。韓国文学は詳しくないが、日本の小説と言われても違和感はない。初読みだけど、新作2編が良かった。これからも新作を追いかけたい。2019/08/11

ヘラジカ

49
表題作と最後の『少年易老』以外の多くは、繰り返しの日常に少しヒビを入れることで地獄へと変えているという、先日読んだミルハウザーを思わせる物語。真綿で首を絞められるような独特な閉塞感に円環構造が合わさって、幕切れ後も地獄が続いていくことを感じさせる。邦訳が出版されている韓国文学は恐らく十分の一程度しか読んでいないが、それでも全体的なレベルの高さには驚かされるばかりだ。この短編集も華やかさはないものの、全盛期の日本の純文学作品のような重厚感と圧迫感を備えていて、非常に読み応えがあった。2019/08/05

りつこ

47
韓国の女性作家の短編集を立て続けに読んでいるのだが、これはかなりひんやりした印象。ここに描かれる人たちの孤独、閉塞感、分かり合えなさはなんなのだろう。毎日同じことの繰り返しで自分の感情や存在が埋没していく。付き合ってる恋人に疎ましさを感じ、同じ応答しかしない職場の担当者に物足りなさを感じながらも、身動きができない。しかし確実に危機や破滅は後ろから迫ってきている。恐ろしかったのはこれが結構見に覚えのある感覚だったこと。「うさぎの墓」はうさぎを愛する身としては耐え難い作品だった。うさぎの糞は臭くないのよ…。2019/10/26

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