ゼロヴィル

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  • サイズ B6判/ページ数 462p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560084892
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

語り手がさまざまな映画に言及し、映画に組み込まれ、映画を生きる……無意識や闇が銀幕に映写されるがごとき、特異な「映画小説」。

ぎいぎいと、軋む心の声を聞け
 不況にあえぐアイルランドの田舎町で、ある男の他殺体が見つかり、ひとりの幼児が何者かに連れ去られる。殺人と誘拐という不穏な旋律に、後悔、怒り、嫉妬……人生の苦い思いを語る21人の「声」がポリフォニックに絡み合う、傑作長篇。
 「ボビー」:おれは毎日、実家の父フランクを訪ねる。父が死んでいることを願って。そんな息子の心中を知る父は、鼻で笑っておれを迎え入れる。むかしからずっとそうだった。父の冷淡さに疲れ果て、愛する母は失意のうちに亡くなった。そしていま、職を失った息子を父は嘲笑っているだろう。家の門扉に設えられた鉄製のハートが、今日もぎいぎいと軋みながら回っている……。
 作家はアイルランド出身で、雇用問題を専門に扱う弁護士として行政機関で働いていたが、3年間休職して執筆活動に入る。出版社に原稿を持ち込むものの、断られること47回。しかし、最終的に出版社の目に留まり、本書が刊行されるや、アイルランド最優秀図書賞、ガーディアン処女作賞を受賞、そしてブッカー賞候補にも選ばれ、昨年にはEU文学賞(12人の受賞者のうちのひとり)も受賞している。

【著者紹介】
1950年、米国カリフォルニア州生まれ。作家。『彷徨う日々』『ルビコン・ビーチ』『黒い時計の旅』『リープ・イヤー』『Xのアーチ』『アムニジアスコープ』『真夜中に海がやってきた』『エクスタシーの湖』『きみを夢みて』などの邦訳があり、数多の愛読者から熱狂的な支持を受けている。大学で映画論を修め、『LAウィークリー』や『ロサンゼルス・マガジン』で映画評を担当し、映画との関わりは長くて深い。本作は俳優のジェームズ・フランコの監督・主演で映画化が進行している。

内容説明

「映画自閉症」の青年ヴィカーは、映画『陽のあたる場所』のモンゴメリー・クリフトとエリザベス・テイラーを、自分のスキンヘッドに刺青している。フィルム編集の才能が買われ、ハリウッドで監督作品を撮ることになるが…。『裁かるゝジャンヌ』、『めまい』、『ロング・グッドバイ』…映画と現実が錯綜する傑作長篇!

著者等紹介

エリクソン,スティーヴ[エリクソン,スティーヴ] [Erickson,Steve]
1950年、米国カリフォルニア州生まれ。作家。大学で映画論を修め、『LAウィークリー』や『ロサンゼルス・マガジン』で映画評を担当し、映画との関わりは長くて深い

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年生まれ。米文学者・東京大学特任教授・翻訳家。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

38
映画自閉症の青年が主人公のこの物語は前半はエリクソンらしくもなく?時空間がぐにゃぐにゃになったりしない普通の展開なので、戸惑った。短めのセンテンスで印象的なシーンを重ねていくのは映像的で、ヴィカーと一緒に次々映画を見ているような感覚。わかりあえそうでわかりあえない人との出会いと別れを繰り返してきたヴィカーは、しあわせになれたのだろうか。2017/05/10

メセニ

17
LAにやって来た「映画自閉症」の青年がひょんな成り行きからフィルム編集を任される。しかし彼を呪縛するあるイメージが鍵となり、やがて現実と映画世界とが混線していく…。とにかく実際の映画作品への言及が多いが、”映画通”でなくとも楽しめる。主人公の「映画」への呑み込まれっぷりや謎を追うプロセス、カット割りのような細かな章立てはとてもリーダビリティーが高く、中盤の”リセット”を境にあらゆるものが反転し始め世界が溶解していく展開はスリリング。エリクソンは青年の呪縛をどう巧みに解いてみせるのか。終盤はとくに痺れた!2018/01/04

Takashi Takeuchi

16
年末年始は感想を書ける時間がなかったので今更ながら昨年末読了本の感想。とても短い文章で章分けされているのが細かくカット割した映画のようにスピード感を生んでテンポ良く読み進められる。難解と言われるエリクソンを初読だけど、この作品は読みやすいかな。ただ、作中たくさんの映画が出てくるが全てに注釈が付いてはいないので映画の知識がないと楽しめないかも知れない(時代設定から’50〜’70年代の映画)。映画好きにはたまらん一冊です。2022/12/16

三柴ゆよし

16
エリクソンもおとなの階段を着実にのぼりつつある……という感慨のなか読み終えた。本来エリクソンは、自身に憑依した極大なるオブセッションを軸にして、時間も空間も異なる此岸と彼岸とを強引に接続していく作家であり、その振り幅が大きいほど物語の酩酊感やカタルシスも増すことになる。対して本作『ゼロヴィル』では、物語の舞台はハリウッドという現実の土地に固着され、時間の流れもまた直線的。そのためこの小説は、これまでのエリクソン作品とは比べものにならないほどのリーダビリティを誇るが、逆に言えば、いささか小粒の感は否めない。2016/03/20

garth

15
「私は真実とともに目覚めたのです……私は、ミス・シルヴィア・クリステルと一度ファックするチャンスのために世界中の抑圧された大衆の自由と正義を引き替えにする人間なのだと。そして目覚めとともに訪れたこの真実を、私は永久に、実際に一度もミス・シルヴィア・クリステルとファックしたことなく抱えて生きないといけないーー言うまでもなく、それこそが悲劇なのです」2016/04/22

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