フランス革命という鏡―十九世紀ドイツ歴史主義の時代

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フランス革命という鏡―十九世紀ドイツ歴史主義の時代

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  • サイズ A5判/ページ数 318,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784560084748
  • NDC分類 311.234
  • Cコード C1010

出版社内容情報

歴史主義はフランス革命史研究から生まれた。ナポレオン戦争からドイツ帝国建国に至る疾風怒濤の時代をめぐるまったく新しい語り。

革命史から歴史主義へ
 十九世紀は「歴史主義」の時代と回顧される。フランス革命によって既成秩序が崩壊し、世界への認識そのもの、規範そのものが相対化され、その廃墟から〈歴史学〉が立ち上がってきたというわけである。
 この「歴史主義」的転換が徹底的に遂行されたのがドイツだったことは今日よく知られている。反面、その揺籃となったのがフランス革命史研究だったことはほとんど知られていないのではないか。
 ドイツでは革命当初から革命史研究に高い関心が注がれる。本国フランスの主要著作は一八四八年の三月革命までほぼドイツ語で読むことができたという。そしてそこで問題になったのは、歴史主義の中核をなす「史料批判」であり、「不偏不党」だった。
 他方、ドイツ知識人にとって、フランス革命とは昨日の、すでに終わった事件ではなかった。革命史は、ありうるかもしれない未来を映し出す鏡にほかならなかったのである。
 本書は、三月前期自由派知識人の革命史研究に光を当てることで、この〈転換〉の全容を解明する試みである。それはナポレオン戦争からドイツ帝国建国に至るドイツ精神史遍歴の旅にひとしいものとなろう。気鋭の若手による新たな語り!


?T フランス革命史論の誕生(一七八九~一八三〇)
 第一章 フランス革命とドイツ
  第一節 「哲学の勝利」?――ラインハルト
  第二節 「攻撃的革命」の恐怖――ゲンツ
  第三節 ネッケル問題
 第二章 復旧期の革命恐怖――アンシヨンとヘーゲル
  第一節 「均衡」の欧州
  第二節 アンシヨンの革命史論
  第三節 革命への恐怖、革命への希望
 第三章 自由派史論の登場――ミニェとロテック
  第一節 ミニェの衝撃
  第二節 「国民派」と「民主政原理」
  第三節 一七九一年憲法体制の栄光と挫折
?U ダールマンと「憲法」(一八三〇~一八三九)
 第一章 ふたつの革命
  第一節 七月革命の衝撃
  第二節 政治学と歴史学
  第三節 「改革」の革命史
 第二章 「改革」の担い手たち
  第一節 フランス革命原因論
  第二節 ネッケル問題ふたたび
  第三節 獅子の革命――ミラボー問題
 第三章 『政治学』の宇宙
  第一節 一七九一年憲法の功罪
  第二節 英国国制論
  第三節 「良心」と「抵抗権」
?V ドロイゼンと「国民」(一八四〇~一八四八)
 第一章 「世界史」におけるフランス革命
  第一節 「国民」のめざめ
  第二節 歴史・摂理・国家
  第三節 「国家の理念」とフランス革命
 第二章 「解放」か、「専制」か
  第一節 「旧き欧州」と「政治的均衡」
  第二節 「解放戦争」としての革命戦争
  第三節 「革命君主政」と「国家の理念による専制」
 第三章 「平和国家」の夢
  第一節 「悟性の半神」と欧州秩序
  第二節 「解放戦争」ふたたび――プロイセンの飛翔
  第三節 ふたつの「平和国家」――ドイツとアメリカをめぐって
?W ジーベルと「社会問題」(一八四九~一八七二)
 第一章 フランス革命と三月革命のはざまで
  第一節 一七八九年と一八四八年
  第二節 「調和」と「承認」の政治学
  第三節 「社会」の発見と歴史叙述
 第二章 「社会革命」としてのフランス革命
  第一節 「社会問題」――通奏低音
  第二節 「社会革命」のメカニズム
  第三節 「恐怖政治」問題――ロベスピエールの苦悩
 第三章 フランス革命の超克
  第一節 「自由の本質」の誤解とラファイエットの挫折
  第二節 英国国制とミラボーの挑戦
  第三節 新生ドイツ帝国と「我々の敵」
 結 「虹」のかなたへ
  あとがき/註/文献/索引

【著者紹介】
1984年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。現在、明治学院大学法学部政治学科専任講師。専門は政治学史。主な業績に「幻影の共和国」『国家学会雑誌』一二三巻三・四号、「「均衡」の宇宙」『政治思想研究』一一号、「ある政治史の出発」『政治思想研究』一五号がある。政治思想学会研究奨励賞、フィヒテ賞を受賞。

内容説明

「歴史主義」的転換が徹底的に遂行されたドイツ。ナポレオン戦争からドイツ帝国建国に至る激動の時代を生きた歴史家に光を当てることで、その“転換”の全容を描く。ドイツ精神史遍歴の旅。

目次


1 フランス革命史論の誕生(一七八九~一八三〇)(フランス革命とドイツ;復旧期の革命恐怖―アンシヨンとヘーゲル ほか)
2 ダールマンと「憲法」(一八三〇~一八三九)(ふたつの革命;「改革」の担い手たち ほか)
3 ドロイゼンと「国民」(一八四〇~一八四八)(「世界史」におけるフランス革命;「解放」か、「専制」か ほか)
4 ジーベルと「社会問題」(一八四九~一八七二)(フランス革命と三月革命のはざまで;「社会革命」としてのフランス革命 ほか)
結 「虹」のかなたへ

著者等紹介

熊谷英人[クマガイヒデト]
1984年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。現在、明治学院大学法学部政治学科専任講師。専門は政治学史。政治思想学会研究奨励賞、フィヒテ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Masako3

1
★☆☆ 政治学史者による19世紀初頭のドイツ歴史学/政治学へのフランス革命が与えた影響を主に3人の歴史学者の思想を通じて紹介するという、マニアックな本。哲学書やヨーロッパ近現代史を散文的に読み漁ってきた知識でかろうじてついていけたものの、知らない考え方も色々あった。立憲君主国を目指すドイツ自由派にとって、革命は忌避すべきものであると同時に稚拙ながらも憲法を掲げた国民議会は一目置くものであった。2017/03/16

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