出版社内容情報
思想、政治、私生活を「19世紀」という時代の文脈に連関させながら、その全体像を厳正に描く。ピュリツァー賞最終候補作品。
佐藤優氏推薦! 歴史家による評伝の決定版
従来の「マルクス伝」の多くは、称賛にせよ批判にせよ、マルクスをあたかも預言者のごとく描いてきた。これに対して本書は、マルクスの大きな歴史的影響力にもかかわらず、十九世紀ヨーロッパ社会に生きた一個人として、当時の状況に強く規定されていたとし、その歴史的文脈で再検討する必要性を強調する。本書は、客観性と公平性を持った、「歴史家による評伝の決定版」であり、我々の現今の状況に光を当てる一助ともなるだろう。
本書はマルクスの思想や政治活動はもちろん、その私生活も網羅して、三つの要素を連関させながら、全体像を描いている。思想的・政治的に公正な視点を貫き、過度に美化したり、否定することがなく、共産主義体制崩壊から二十年以上を経た現在、マルクスを「神話」から解放し、ひいては今日の基礎を築いた「十九世紀」という時代を見つめ直すためにも格好の書と言える。また、思想家や活動家、政治家や芸術家など、重要人物による「群像劇」としても興味深く読める。
著者は米・ミズーリ大学の歴史学部教授。専門は近現代ドイツの政治史・宗教史・社会史。
第8章 観察者
第9章 活動家
第3部 遺産
第10章 理論家
第11章 経済学者
第12章 私人
第13章 老兵
第14章 偶像(イコン)
【著者紹介】
1952年、ニューヨーク生まれ。近現代ドイツの政治史、宗教史、社会史を専門とする、アメリカの歴史家。コーネル大学を卒業後、シカゴ大学大学院に進み、ドイツ思想史のレオナルド・クリーガーに師事。1980年、シカゴ大学から博士号を授与され、1984年からミズーリ大学に勤務し現在に至る。2005~10年、同大学歴史学部長の任に就く。多くの学会や研究機関の要職も歴任しており、近年のドイツ近現代史研究を牽引する歴史家の一人。
内容説明
思想、政治、私生活を時代の文脈に連関させながら、ドイツ近現代史の泰斗が、巨匠の全体像を厳正に描く。
目次
第2部 格闘(観察者;活動家)
第3部 遺産(理論家;経済学者;私人;老兵;偶像)
著者等紹介
スパーバー,ジョナサン[スパーバー,ジョナサン] [Sperber,Jonathan]
1952年、ニューヨーク生まれ。近現代ドイツの政治史、宗教史、社会史を専門とする、アメリカの歴史家。コーネル大学を卒業後、シカゴ大学大学院に進み、ドイツ思想史のレオナルド・クリーガーに師事。1980年、シカゴ大学から博士号を授与され、1984年からミズーリ大学に勤務し現在に至る。2005~10年、同大学歴史学部長の任に就く。多くの学会や研究機関の要職も歴任しており、近年のドイツ近現代史研究を牽引する歴史家の一人
小原淳[オバラジュン]
1975年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(早稲田大学・文学)。現在、和歌山大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
ルヴナン