出版社内容情報
古墳時代の居館は住居と祭祀場の性格を兼ね備えていた。古代豪族の館を復元し、王権祭儀の起源と日本古代史の核に迫る。
群馬県の三ツ寺?T遺跡を発掘の嚆矢とする古墳時代の居館は、住居と祭祀場の性格を兼ね備えていた。それらの遺構に家屋文鏡、家形埴輪、神社建築を重ね合わせて古代豪族の館を復元し、人物埴輪や土器絵画、記・紀・風土記や万葉集を手がかりに、王権祭儀の起源と日本古代史の核に迫る。
目次
第1章 古代豪族の居館とその性格(「ハレの空間」と「ケの空間」;居館の経営者像;地域王権と水の祭儀;家屋文鏡の再検討;名柄遺跡と葛城氏)
第2章 形象埴輪と古代王権祭儀(飾られた高床式家形埴輪;家形埴輪と王権祭儀;人物埴輪と王権祭儀)
第3章 神社建築の創造(造替される祭儀用建物;「ハレの空間」の聖域化;大社造建築と豪族居館の理念;出雲大社と高屋伝承)
第4章 高殿と古代王権祭儀(「タカドノ」表記の検討;タカドノと王権祭儀;タカドノ祭儀の遡源;タカドノ祭儀と古代王権;「見る呪術」と「聴く呪術」)
著者等紹介
辰巳和弘[タツミカズヒロ]
1946年生。1971年同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。考古学専攻。同志社大学校地学術調査委員会調査主任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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