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アダム・スミスとその時代

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  • サイズ B6判/ページ数 379,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560083697
  • NDC分類 331.42
  • Cコード C0033

出版社内容情報

母との閉じた日々、ヒュームの友情、執拗な隠匿癖まで、「資本主義の祖」の全体像を初めて示した決定版評伝。

【著者紹介】
アバディーン大学、ケンブリッジ大学卒業。1967年、ケンブリッジ大学でPhD.取得。1965年にエディンバラ大学講師に就任し、後に同大上級講師を務める。現在、同大名誉フェロー。1970年代以降、スコットランド啓蒙研究を一貫してリードしてきた。『富と徳』(未来社)の著者の一人。

内容説明

誘拐された幼少期から、母との閉じた日々、ヒュームの友情、執拗な隠匿癖まで、「経済学の祖」の全体像を初めて示した決定版評伝。

目次

カーコーディでの生い立ち
グラスゴー、グラスゴー大学、フランシス・ハチソンの「啓蒙」
独学(一七四〇~四六年)―オックスフォードとデイヴィッド・ヒューム
啓蒙初期のエディンバラ
スミスのエディンバラ講義―推測的歴史
グラスゴー大学道徳哲学教授・その一(一七五一~五九年)
『道徳感情論』と商業のもつ文明化の力
グラスゴー大学道徳哲学教授・その二(一七五九~六三年)
ヨーロッパ大陸でのスミスとバクルー公爵(一七六四~六六年)
ロンドン、カーコーディ、『国富論』の執筆(一七六六~七六年)
『国富論』とスミスの「グレート・ブリテンにおける商業の構造全体に対する…激越きわまる批判」
ヒュームの死
エディンバラでの晩年(一七七八~九〇年)

著者等紹介

フィリップソン,ニコラス[フィリップソン,ニコラス] [Phillipson,Nicholas]
アバディーン大学、ケンブリッジ大学に学び、1967年、ケンブリッジ大学でPh.D.を取得。1965年にエディンバラ大学講師に就任し、後に同大上級講師を務める。現在、同大名誉フェロー。1970年代以降、スコットランド啓蒙研究を一貫してリードしてきた

永井大輔[ナガイダイスケ]
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。2003年から05年にかけてオックスフォード大学に留学。現在、法政大学および武蔵大学兼任講師。専門は19世紀アイルランド史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

48
いわゆる「国富論」という著作で有名なアダム・スミスの生涯とその研究について彼の時代とのかかわりを描いたものです。「国富論」あるいは「諸国民の富」という著作は有名ですが読み通す人は経済学徒でも少ないと思います。そのアダム・スミスの幼少時代から書かれていてかなり詳しいものであると感じました。マックス・ウェーバーやマルクスについてのものはあったのですが、アダムスミスについてはこれが決定版でしょう。2015/05/16

壱萬参仟縁

20
2010年初出。『道徳感情論』は、人が道徳要求を満たし、自身と周囲の環境にとって快適に暮らす術を学ぶことを明らかにした。『国富論』は、市民社会のモラル・エコノミーの仕組みと、国富と自由と幸福を増大させようとする政府が直面した、諸問題に切り込んで分析(19頁)。スミスが惹きつけられたのは、日常のあてにならぬ憤懣から距離をおく術のイメージ、自身と世の中と理性的に生きる技能を育もうとしているイメージ(41頁)。彼が証明したかったのは、市民が境遇の異なる他人と交友するなら徳を育成しうること(43頁)。2015/02/04

あんころもち

11
アダム・スミスといえば「国富論」であり、「神の見えざる手」に代表される自由主義経済信奉者としての印象が強い。しかし、この本を読めば「人間本性」を巡る議論の一つの側面に過ぎないことが明らかになる。特にこの本では「国富論」ではなく、もうひとつの主著「道徳感情論」にスポットを当てる。あくまで、いかに良い社会を作るかであり、経済発展というのは法や政治と同様にその手段に過ぎない。あくまでルソーやヒュームといった人文思想の流れの中にあるのである。経済発展至上主義に一石を投じる本と言える。2015/06/17

madofrapunzel

10
★★★★★ どーせ誰もこんな本読まないだろう(笑) だから好き勝手にコメントします…。めっちゃよかった。どちらかというと地味?『国富論』の世俗化されたテーゼしか印象の薄いアダム・スミスですが(だと思うんですが)、これはそのスミスの印象を刷新する画期的な研究だと思った。『道徳感情論』と『国富論』には大きな通底奏音があるということ。スミスもまたイギリス哲学特有の「人間学」の完成というラインにしたがって自身の研究をイメージしていたということ。とっても面白かったです。2014/09/02

Francis

7
「国富論」「道徳感情論」で有名な経済学者アダム・スミスの評伝。この本を読むとスミスがスコットランドでの都市生活や知識人たちから強い影響を受けていたことが良く分かる。親友ディビッド・ヒュームがスミスに与えた影響が大きいことが強調されているが、一方で「国富論」で高い評価を与えていたはずのフランスの重農主義者フランソワ・ケネーの評価が低いのは納得がいかないところ。この様な疑問点はあるが、とても優れたスミスの評伝であることは間違いない。2016/08/18

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