ビスマルク〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 409,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560083147
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

出版社内容情報

「鉄血宰相」の悪魔的な力とは? 最新研究を踏まえ、その生涯をドイツ・ヨーロッパ社会の歴史的状況に位置づける。

【著者紹介】
1934年生まれ。アメリカの歴史家。長年にわたりケンブリッジ大学で教壇に立ち、現在はペンシルヴェニア大学教授として近現代ヨーロッパ史を担当している。ケンブリッジ大学が発行する専門誌『ヒストリカル・ジャーナル』の共同編集者、オーストラリアやドイツで戦争犯罪やドイツ銀行等に関連する各種組織の歴史委員を務め、様々なメディアでも積極的に発言している。

内容説明

「独裁者」の悪魔的な力。最新研究を踏まえ、その生涯をドイツ・ヨーロッパ社会の歴史的状況に位置づける。私生活、反ユダヤ主義にも光を当て、「鉄血宰相」の全貌に迫る!「ナチズム」との関係を問う。

目次

第8章 ドイツ統一 一八六六‐七〇年
第9章 転落の始まり―自由主義者とカトリック教徒
第10章 「死せるユダヤ人のガストホーフ」
第11章 三人の皇帝とビスマルクの権力喪失
結論 ビスマルクの遺産―「血と鉄」、いや「血と皮肉」

著者等紹介

スタインバーグ,ジョナサン[スタインバーグ,ジョナサン] [Steinberg,Jonathan]
1934年生まれ。アメリカの歴史家。ハーバード大学卒業後、ケンブリッジ大学で博士号取得、長年にわたりケンブリッジ大学で教壇に立ち、現在はペンシルヴァニア大学教授として近現代ヨーロッパ史を担当している。ケンブリッジ大学が発行する専門誌『ヒストリカル・ジャーナル』の共同編集者、オーストラリアやドイツで戦争犯罪やドイツ銀行等に関連する各種組織の歴史委員を務め、様々なメディアでも積極的に発言している

小原淳[オバラジュン]
1975年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(早稲田大学・文学)。現在、和歌山大学教育学部准教授。著書に『フォルクと帝国創設』(彩流社、2011年、日本ドイツ学会学術奨励賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

10
【概要】ビスマルクの評伝。下巻は普仏戦争に勝利し、ドイツ帝国を創出してから失脚、逝去するまでを扱う。【感想】外政では国家利益の追求を唯一の原則として、ドイツ統一とドイツの安全保障を確固たるものにする同盟網を構築する。対して内政では、自身の階級の価値観が根底にありつつも無原則に振る舞い敵と味方を入れ替えては使い捨てる。対面した人物を魅了するユーモアを解し温かみのある人柄と他人を敵か手駒として残酷に切り捨てる二面性、悪魔的と畏れられながらも権力を握った後も絶えず憎悪と妄想により心気症と不眠に悩む個人であった。2022/06/17

てれまこし

8
わずか四半世紀でドイツを統一しヨーロッパの軍事的・経済的大国に押し上げたビスマルクは革命家。保守の。だが、ナポレオンはフランス革命に押し上げられたが、ビスマルクには社会的基盤がほぼない。善良だが古風で感傷的な王だけが彼の権力の拠り所。その国王夫妻とフロイト的な心理的葛藤があって病んでいく。愛されることを願いながら自分を愛する人々をバカにするというナルシシズムが、どうもビスマルクにもある。哲学や芸術には無関心だが、自然・歴史を自分の「至高なる自我」に刻印を押す対象として考えたことは、ワーグナーなどに近い。2021/07/27

夢仙人

3
なんと素晴らしい政治的人物であったか。皇帝を通じてじtこ実現をはたした。2014/12/30

Germanene

2
群衆を熱狂させる演説家でもなく、論戦も不得手で生涯を通じて議会と対立した「19世紀最大の政治家」の伝記。ドイツ帝国至高の政治的地位や勢力均衡下のヨーロッパにおけるドイツ統一もその個人的魅力によって成し遂げたものであるが、その内面は際だった自己愛とままならない状況に対する絶え間ない憤怒に苛まれていた。ドイツ帝国の評価と不可分になりがちなビスマルクの生涯を、内面に焦点を当てることで一人の政治家の伝記として描きあげている好著。 ただユダヤ人問題やナチスドイツとの繋がりを強調する箇所が多いのがやや退屈。2014/09/06

belier

2
ビスマルクはナチスへの道を開いた悪魔的な男というのが著者の結論のようである。しかしビスマルク自身は、破滅的な拡張主義はとらず、現実的な政策を維持し続けた。それはこの怪物的天才政治家だけがなしえるもので、凡人が権力を握ってしまうと暴走してしまう体制をつくってしまった。それが過ちなのだ。第一次世界大戦はその体制の産物であり、その破壊から立ち直ろうとする過程でナチスが生まれた。だがドイツだけではない、この国家主義体制を倣って制定されたのが、日本帝国の明治憲法だ。この国もやはり暴走し破滅したのだった。2013/12/25

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