出版社内容情報
ホロコーストの意思決定の過程や「最終解決」に至る道筋、人種政策など、膨大な研究を最新の知見もまじえて整理。
内容説明
なぜあのようなことが起こりえたのか。終わりのない問いに向き合うために道標。最新の研究動向や論点がこの一冊でわかる。詳細な註と索引、文献リストも完備。
目次
序章 ホロコーストの包括的な歴史研究に向けて
第1章 「最終解決」―計画したのはドイツか、それともヨーロッパか
第2章 意思決定のプロセスを読み込む
第3章 ホロコーストは近代が生んだのか
第4章 人種科学―ナチ世界観の基礎だったのか
第5章 ジェノサイド、ホロコースト、植民地主義の歴史
第6章 ナチ文化の表現としてのホロコースト
終章 奈落の底へ
著者等紹介
ストーン,ダン[ストーン,ダン][Stone,Dan]
ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校歴史学部教授。同大学ホロコースト・リサーチ・センター研究員。ホロコーストやジェノサイドの歴史記述に関する著書多数
武井彩佳[タケイアヤカ]
学習院女子大学国際交流学部准教授。ユダヤ史、ドイツ現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
15
ホロコースト研究の現在までの流れを纏めた本。原題はホロコーストの歴史だが邦題の方があってるかな?現代に続く生きている歴史というか、近現代史というのはやっぱり厄介で大変なのが良く分かる上に、全部ナチに押し付けてオッケーで済まそうとしてきただけじゃない研究の流れというのがちゃんと判るように書かれていて良い。巻末の原注が100ページもあるとかまさに翻訳者の意図通りホロコーストを調べる学生(だけじゃないですな)の良い道しるべになってくれると思う。歴史の枠からはみ出たホロコーストからジェノサイドとの関連という(続2013/03/11
Arte
0
ホロコーストを研究する人向けに今までの研究の大筋をまとめた書。面白いが、専門家向けなので、私には何を言っているのか、さっぱり分からないこと多し。ホロコーストと植民地主義が関係あるというのは興味深かった。ジェノサイドとホロコーストと植民地主義の関係について知りたいところ。2015/07/27