出版社内容情報
「ファシストの宗教にイタリア人が与えた合意は、信頼と理性から発したものだった」――。ムッソリーニとイタリアの群集が向かった、新しい人間による新しい社会の栄光と悲惨。
内容説明
「ファシストの宗教にイタリア人が与えた合意は、信頼と理性から発したものだった」―。第二インターの瓦礫から立ち現れた、ドゥーチェとイタリアの「栄光の日々」。
目次
ドゥーチェの故郷
ドゥーチェの青年時代
放浪者・教師時代のドゥーチェ
ジャーナリストとしてのドゥーチェ
『アヴァンティ!』
アルプスの塹壕戦
ファシズムの誕生
ローマ進軍
権力―ファシスト紀第一年
ドゥクス
ファシズムの信奉者たちとドゥーチェ崇拝
著者等紹介
ファレル,ニコラス[ファレル,ニコラス][Farrell,Nicholas]
英ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学で歴史学を学んだのち、デイリー・テレグラフ社で記者に。1998年夏から、ムッソリーニが生まれ、かつ埋葬されている伊ロマーニャ州プレダッピオに暮らす。現在も新聞・雑誌を舞台に執筆活動を続けている
柴野均[シバノヒトシ]
1948年生。信州大学人文学部教授(イタリア近現代史)。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ななっち
5
ファシズムの代表としてのムッソリーニをほとんど私たちは理解していないということで、読んだ本。ムッソリーニという人物像もよく日本人は理解していませんが、チェンバレン、チャーチルは彼を非常に評価し、ヒットラーは畏敬の念を持ち、ノーベル平和賞の候補者として挙がっていたムッソリーニ。ヒットラーはファシズムとナチズムは違うと前置きをし、「私はファシズムのおかげでこの地位にたどりついた。」と発言。逆にムッソリーニはヒットラーを軽蔑していたという中で、ファシズムという原理が民主主義の根幹部分を揺さぶる、毛嫌いせず読むべ2014/07/08
CCC
4
読みにくかった。内容がどうこうより、純粋に文章が。内容に関してはまだ半分だし、元々その辺に詳しくないのでなんとも言えないけれど、ムッソリーニみたいな人とは多分仲良くなれそうにないと思った。書き方からか、なぜかそれほど悪印象は持たなかったけれど、自分はこういう好き嫌いがはっきりした人には嫌われそうな気がする。まあ印象論だし、個人的でどうでもいい話だけど。2012/09/29
コラッジョ
0
これまた、日本では知られなくなってしまったムッソリーニの評伝。 しかし、内容の批判ではなく、訳者後書きが必要なさすぎる。 この本の半分以上はムッソリーニに対して批判的なのだが、好意的な箇所も見受けられる。 それに対して訳者は”歴史修正主義”などと馬鹿馬鹿しい批判を浴びせるのだ。 もしファシズムとムッソリーニに魅力的な要素が無かったなら、20年も独裁など出来るはずが無い。 この訳者の後書きは、文字通り蛇足、必要の無い物である。
bookcustomer
0
そのファシズムというのがこれまでののに対する否定と思うが、ムッソリーニのSEXが早く終えるそうで、英国の女性記者も取材に来て犯されたような、またそのファシスタ党の幹部が肋骨の骨を一本除き、セルフフェラだそうで、聖書にアダムとイヴの章があり、イヴが肋骨からできたそうで、山咲千里も中世の欧州のウエストを絞るコルセットをした女性に憧れ、肋骨の骨を除いたそうで、全てを否定し最後には自分をも否定したを何かで読みましたが、その最期がゲシュタポに護られて山岳部隊に消され、街中で公開で逆さ吊りの死体ですが
jntdsn13
0
ヒトラーなんかと比べると知名度の割には意外と少ないムッソリーニの評伝の一つ。歴史修正主義かどうかはともかく、ムッソリーニ本人の文章(とその変遷)も多く引用されており、良くも悪くも網羅的で詳しい本が欲しければこれ。昼ドラ顔負けの女性遍歴が延々と続くのはややげんなり。2021/10/07