内容説明
ドイツから遠く離れた東アジアの地に暮らすドイツ人は、本国と異なる状況下でどのようにナチズムと向き合い、いかにそれを信奉していったのか。公文書や当事者へのインタビューなどから、「ドイツらしさとは何であったか」を明らかにしていく。
目次
第1章 ドイツ商人と東アジア
第2章 東アジアのドイツ人学校
第3章 東アジアのドイツ人社会とナチズム
第4章 ナチ的な統制と地域性
第5章 日本のドイツ人社会とナチズム
第6章 GHQ占領下の「ナチズムの清算」
著者等紹介
中村綾乃[ナカムラアヤノ]
1976年、兵庫県生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(人文科学)。2005年から2007年まで、日本学術振興会海外特別研究員として、ベルリン工科大学反セム主義研究センターへ派遣。現職、日本学術振興会特別研究員(お茶の水女子大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tsubomi
6
2018.06.26-08.31:“東京の”と書いてありますが、東アジア全地域でのドイツ人社会とナチスとの関係性についての本。教育機関や商社マンがドイツ人社会にとって重要な役割を果たしていたことがよくわかりました。また、本国と違ってアジア地域の非ドイツ人・有色人種とうまく関わっていこうとする工夫や、東アジア各地での盛んな人的交流など初めて知り、勉強になりました。全体に淡々と事実を羅列していて資料的な読みものですが、時系列ではないのが読みにくいのと、日本についての記述が少ないのでタイトルに違和感があります。2018/08/31
のりっく@泡沫戦史研究所(ワクチンうってもマスク・手洗い・うがい励行!)
3
戦前・戦中の日本だけではなく上海など東アジア地域におけるドイツ人の生活やナチス党の活動についてが趣旨ですが、ドイツ本国向けの物資買付けに奔走したドイツ商人の活動についても少し書かれています。在日ドイツ人たちの生活の一端を知る一助に。2019/02/05
jack
0
「論文だよね、著者は頭の良い方なんだろうな。難しかった。完敗。」 ☆ 4.2
Fumi Kawahara
0
店頭でパラ見して、上海とか天津とか満州とか、中国の土地名も出てきたので、今、ドイツが反日で日本が抜けた穴を埋めようと中国ヨイショしてるので、ワンクール前はどうだったのか知りたくて衝動買いしたけど・・・期待したほどの情報は得られなかった・・・っていうか。全体的に焦点をどこに当てているのか分らんので、どっかうすらぼんやりした内容。ちょっと物足りない・・・2013/03/22
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