スターリン―青春と革命の時代

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  • サイズ B6判/ページ数 633,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560080528
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

内容説明

評伝スターリン二部作第2弾!誕生から10月革命まで、「若きスターリン」の実像に迫る画期的な伝記。コスタ伝記文学賞受賞作品。

目次

プロローグ 銀行強盗
第1部(ケケの奇跡の息子ソソ;「狂ったベソ」―酒に身を持ち崩す父親 ほか)
第2部(囚人;凍えるグルジア人―最初のシベリア流刑 ほか)
第3部(消えた二人の婚約者と妊娠した農婦;中央委員会と「べっぴん」女生徒 ほか)
第4部(「いとしい人よ、私は切羽詰まっている」;一九一四年―極北のセックス・コメディー ほか)
第5部(一九一七年春―あがく指導者;一九一七年夏―街頭の水兵たち ほか)
エピローグ 老暴君、過ぎし昔を懐かしむ

著者等紹介

モンテフィオーリ,サイモン・セバーグ[モンテフィオーリ,サイモンセバーグ][Montefiore,Simon Sebag]
1965年生まれ。英国の歴史家。英国王立文学会会員。その著作は35の言語に翻訳されてベストセラーとなり、広く世界で賞賛されている。Catherine the Great & Potemkinは英国の“サミュエル・ジョンソン賞”、“ダフ・クーパー賞”、“マーシュ伝記文学賞”の最終候補作品となった。『スターリン赤い皇帝と廷臣たち』は“英国文学賞”(歴史部門)を受賞した。若きスターリンを描いた続編の『スターリン―青春と革命の時代』は“ロサンゼルス・タイムズ歴史文学賞”(米国)、“コスタ伝記文学賞”(英国)、“クライスキー政治文学賞”(オーストリア)、“政治伝記文学グランプリ”(フランス)などを受賞した

松本幸重[マツモトユキシゲ]
1939年生。東京外国語大学ロシア語科卒。旧ソ連大使館広報部勤務を経て、現在、翻訳業(ロシア語と英語)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てれまこし

12
粗野で暴力的、官僚主義的と言われたスターリンには、実は古典的教養をもつ知識人とギャング団の親分が同居してる。ボヘミアンな漂流民気質も持ち合わせてる。ギリシア語でプラトンを読み、革命家としてより民族詩人としてまず世に知られてる。幼少時代から彼を特別な者にした自己への自信は、事実上後家となった母の崇拝に似た愛情にありそうだ。今日のナルシシストに近い。彼にとって暴力は両義的な意味をもった。一つは酔いどれの父が妻子にふるう暴力で、ロシアのツァーリの暴力に重なる。だが、もう一つは浄化のための暴力、革命の暴力である。2021/06/07

柳瀬敬二

11
およそ類を見ないであろうスターリン「若年時代」の伝記。少年時代を勤勉で詩を愛する神学生スターリンとして過ごした彼は、マルクス主義への傾倒とともに、コーカサス地方ギャングのゴッドファーザーへと姿を変えていく。スターリンには、レーニンやトロツキーのような天才性はなかったが、単なる粗野なマキャヴェリストでもなかった。上流階級の教育、路地裏の暴力、裏切りと密告で覆われた革命組織、繰り返される流刑と脱走に彩られた青春時代を通して独裁時代を見れば、あの血みどろの時代の論理を少しは理解できるのではないだろうか。2015/07/16

タキタカンセイ

2
何千万もの人を虐殺した怪物にも子供時代があり青春があった…と言えば救いがあるようにみえるが、やはり怪物は怪物だった、としか思えない。飲んだくれの父親はスターリンが学校に行くことに猛烈に反対し執拗に妨害する。もし彼の試みが成功していたら多くの人が理不尽に殺されることはなかったかもしれない。『ワイルドバンチ』の冒頭シーンを彷彿とさせるプロローグや『夕陽のガンマン』のインディオを思い出させる写真などドラマチックでフォトジェニックなシーンの連続。プーチンの祖父がスターリンの料理人だった、という話に驚きました。2022/06/26

テツ

2
スターリンに限らずほぼ全ての独裁者に言えることだけれど、せっかく苦労して独裁できる体制にまでこぎつけたんだから(その言い方もアレだが)もうちょっとその後を楽しめばいいのになあと思う。疑心暗鬼に陥り、周りを信用できずに過ごす生にどれほどの価値があったのか。結局力でねじ伏せて手に入れた権力の上では心の平穏なんて物を得ることはできないんだろうなあ。彼は何を得たくて生きてきたんだろうか。何を思い死んだんだろうか。2012/02/19

nakagawa

1
彼ほど過酷な人生を送った人はなかなかいないだろう。コンプレックスの塊みたいなものだ。しかしその中でも読書などの独学はいつでも欠かさなかった。彼の猜疑心はこういう過去からのものだろう。権利を思い通りにすることはできただろうがいつの時も居場所はなかったと思う。2017/01/09

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