ヒトラー権力の本質 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560080122
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

内容説明

政界、財界、教会などの伝統的エリート層はなぜヒトラーを受け入れ、そして民衆はそれをどのように受けとめたのか。第三帝国における権力構造を読み解く刺激的な一冊。

目次

序章 ヒトラーの権力―ひとつの謎
第1章 「理念」の力
第2章 権力の獲得
第3章 抑圧と権力
第4章 国民に支えられた権力
第5章 権力の拡大
第6章 絶対の権力
第7章 権力の傲慢
終章 ヒトラーの権力と破壊

著者等紹介

カーショー,イアン[カーショー,イアン][Kershaw,Ian]
1943年生まれ。リヴァプール大学とオックスフォード大学で歴史学を学ぶ。現在はシェフィールド大学歴史学部近現代史教授。イギリスを代表するドイツ史家であり、とくにそのナチズム及びヒトラー研究は、世界的に高い評価を受けている

石田勇治[イシダユウジ]
1957年京都市生まれ。現職:東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻はドイツ現代史・ジェノサイド研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

14
著者はマックス・ウェーバーの"カリスマ(的)支配"という概念を援用したうえで、ヒトラーがナチ党幹部、党員、親衛隊、国防軍、産業界そして民衆と一部相互依存的な関係を取り結びつつ破壊的であり同時に自己破壊的でもある独裁制と個人崇拝を確立し、またそれらを滅ぼした様をきびきびとした無駄のない筆致でまとめ上げていく。彼が絶対的権威となり、向こう見ずな戦争が遂行されるなか、ドイツの官僚制も社会も政治も地方自治もすべてが壊れてゆく様を活写する後半は、良質な小説を読んでいるかのような興奮を喚起する傑作。読み応えあります!2019/12/26

パラ野

11
コーエン『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』に引用されていた本。他のメディアでネオナチを語る時、1930年代に状況が似てきたという言葉が使われているので、当時の経済状況や社会の状況などを知るため。ヒトラーの根拠なき「ユダヤ人=ボリシェヴィキ」という妄想が実行されるまでの過程が怖い。あの人種さえ居なかったら、働けない人たちさえ消えたなら、自分達の生活はましになるのにという不満を共有した中層階級の下の方などが、ナチスを国家に送り込むことになったのか。続く2014/08/26

akiakki

8
扇動には向いていても統治はできそうもない貧相な男が一時とは言えなぜ欧州最強の男となったか。全体的にドイツ社会や組織視点でヒトラー個人のキャラは最小限かつ客観的に留めて、前半は社会の各勢力がなぜヒトラーを支援し手を組んだか、後半は第三帝国内の権力構造をマックス・ヴェーバーのカリスマ支配というモデルで解説しています。2025/04/07

Terry Knoll

5
カリスマ支配(マックス・ヴェーバー)の立場からヒトラーの権力と支配を分析した本です。 個人崇拝と考えればよいでしょう。 目先の人気だけにたよると、政府・政治のシステムが壊れ安定した国家の形もそこなう。 現在の選挙が、人気投票になっているのが怖いです。 2016/07/20

うぃっくす

4
こういう本初めて読んだ。下知識なさすぎてずれてたら申し訳ないんだけど、ヒトラーのカリスマ性を利用して民衆の心を支配していたナチズムが、成功し続けることしか許されないものでどうやったって破滅に向かっていたってことしか理解できなかった。権力掌握のために組織やシステムを破綻させたけどそうするとやっぱり無秩序になって破綻していくんだなー。あとからみると言ってることもやってることも無茶苦茶でも雰囲気やメディアに飲み込まれてるスーパー同調圧力には従わざるを得ないよね…こわ。2021/07/03

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