白水Uブックス<br> 字幕の中に人生

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白水Uブックス
字幕の中に人生

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  • サイズ B40判/ページ数 203,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560073360
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0274

出版社内容情報

 外国映画に必要不可欠な映画字幕はどのように作られるのだろう。本書はひっぱりだこの人気と実力を誇る字幕翻訳の第一人者が、一秒四文字、十字×二行以内のせりふ作りにすべてを賭ける世界を、独特の翻訳技術やシステムを紹介しながら余すところなく書き下ろす、すばらしきシネマ・ライフ。

内容説明

世界の国々で外国映画を上映する場合はほとんどが吹き替えで、字幕が主流を占めているのは日本だけである。この外国映画の理解のために必要不可欠な字幕はどのように作られるのだろう。本書はひっぱりだこの人気と実力を誇る字幕翻訳の第一人者が、一秒四文字、十字×二行以内のせりふ作りにすべてを賭ける世界を、独特の翻訳技術やシステムを紹介しながら余すところなく語る、知的ですばらしきシネマライフ。

目次

第1章 映画字幕というもの(字幕国日本;字幕と題名 ほか)
第2章 字幕翻訳をめざすまで(焼け跡のなかの外国映画;映画と英語 ほか)
第3章 字幕という日本語(うまい字幕とへたな字幕;映画の流れとせりふの変化 ほか)
第4章 あの映画 このせりふ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

46
字幕は厳密な意味では「翻訳」ではなく、1秒4文字以内、10字×2行という制約内で工夫をせねばならない作業だ。「語学ができる」ということはスタートラインで、決め手は日本語の力である。パロディやジョークを訳すには知識の下敷きを必要とするのは言うまでもない。観客は実際には字幕を読んではいない。ちらっと見て内容をつかみ、あとは画面のアクションや俳優の表情を観ている。当然である。字幕はチラッと目を走らせただけで難なく内容のつかめる文章にして、本来の目的である画面を楽しむ時間を、観客に与えなければならない。2017/06/16

スケキヨ

18
映画が好きでいつも【日本語字幕:戸田奈津子】の表示が寄り添っていました。「映画をトータルに楽しむ事を困難にするような字幕の付け方に私は賛成ではない」「百人なら百人に一つの同じことを理解してもらわねばならない」などの字幕に対する戸田さんの熱い思いを受け取りました。「意訳すぎる」との意見に対して『映画としての字幕の立ち位置』を明確に言及されていました。初めて知りましたが「吹き替えよりも字幕で」という日本は世界から見ても珍しいそうです。作品の本質を損なわず○文字以内に観客が望む日本語に。最早芸術です!2010/10/24

yokmin

13
「地獄の黙示録」字幕をめぐる清水俊二と立花隆の論争が面白い。どちらも正しい。両者に字幕を作成させて、われわれ一般鑑賞者にどちらを採るか、決めさせてはどうか。「第三の男」はまた観たくなった。2016/06/10

ひかり

6
読み始めて、何だか戸田さんはズレてるなと思ったら、戦争で幼少期に愛媛に疎開してるけど、世田谷育ちのお嬢さんとわかり納得。この仕事は、基本的にダメ出しされない競争相手がいない特殊な職種だそうで。キューブリックのフルメタルジャケットの事で、意訳が出来なくて降板した事が書かれてたけど、あの映画は、あの無茶苦茶な罵詈雑言を意訳しちゃダメでしょ( ̄∇ ̄)逆翻訳を要求するキューブリックも変だけど😅翻訳者にも得意分野があると思うので、何人かが字幕を作って、その中から選ぶのが理想的なんだろうな。2023/06/16

くまごろー

5
何年か前に間違いなく読んでるんだが、先日テレビで字幕の話をなさっていたのをみて再読。映画や語学が好きなだけで通用するような甘い世界じゃないと強調されつつ終始楽しそうなお姿が浮かんできてギリギリーっとなります。私は映画が好きなので原語でたのしめるようになりたいという思いを強くする一冊であります。(戸田さんに限らずほんっとに誤訳多いしね。)昔の作品の味のあるフォントの字幕好きです。手書きなんだもんなあ。2015/02/08

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