出版社内容情報
古今のヴァイオリニストのなかでも最も人間味あふれる演奏家として知られる天才が贈る、本当に心楽しませるヴァイオリン奏法のためのレクチャー集。音楽はもとより、こよなく愛した酒、人生瑣事万端まで、古き良き時代を生きた音楽家が、自らの半生を顧みつつ綴るエッセイ。
内容説明
ほんとうに心楽しませるヴァイオリン奏法とは?コンクール優勝までの心痛む日々、名指揮者エドワール・コロンヌの下での音楽修業の仕上げの苦労話、のちに黄金のトリオと謳われたカザルス、コルトーとのアンサンブルの楽しい思い出など、音楽はもとより、人を愛し酒を愛し、古き良き時代を生きた音楽家が、自らの半生を顧みつつ綴るエッセイ。
目次
わがヴァイオリンに
最初のピアノ・リサイタル
トリュフェミュス嬢のふしぎな最期
雨の夜のトリオ
墓地で
太った人物
二つの駅のあいだで
6階
初恋
露台の四重奏
一等賞
兄たちとわたし
元帥
オルフェウスと動物園のライオン
ヴェルレーヌ
エドワール・コロンヌの指揮棒
運命の時
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fondsaule
22
★★★☆☆ マルグリット・ロンと共同開催したロン=ティボー国際コンクールに名を遺す名ヴァイオリニスト、ジャック・ティボーの自伝。日本にも来て何回も演奏会を開いている。子どもの頃の話から、パリ音楽院でのレッスンの話、オーケストラの末席で弾いていたという話、等々。 若いころのお話。2022/02/09
コニコ@共楽
14
ロン=ティボー国際コンクールに名の残す、フランスのヴォイオリニスト、ジャック・ティボーの伝記というより、叙情的なエッセイ。音楽一家の中でも薄幸の音楽家だったイッポリット兄を語るくだりは、切なく胸が締めつけられた。彼との最後の演奏は、シューベルト「変ロ長調のトリオ」〈アレグロ・モデラート〉。その時の彼の“暗い火花”をジャックは《コルトー、ティボー、カザルス》のトリオの18番とし、生涯弾き続けたという。2012/07/23
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