出版社内容情報
暗黒舞踏の創始者として熱狂的な支持を集めた、今は亡き土方巽の伝説的な舞台の数々を生み出す原風景となった少年時代を、幻想的なタッチで著した舞姫物語。本書は、著者の豊かな感性が屈曲と変節を重ねながら自らの肉体と同化していく様を、記憶の彼岸に佇んでいた舞台の感動とともに甦らせる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
七波
3
暗黒舞踏が好きな人は必読。一行一行が闇に立って張り付いて来る。重い世界にグロテスクなエネルギーがぼろぼろの古い布団からはみだした綿のよう。かなり濃いです。購入し繰り返し読んでいる。
Syujin Yukido
2
土方巽が書いたんだから、と思って、ぐっとがまんして読んだ。購入してから何十年たったやら。読了する日がくるとは思わなかった。4日くらいでいっきに読んだ。2018/06/08
takao
0
自叙伝?うーん。2016/10/02
bocboc
0
めぐる季節とともに、記憶が蘇る。鋭敏な感覚と豊穣な言葉で。真空保存されたように当時の筆者が感じたままに筆者だけの言葉で語られる記憶は、そうであるがゆえに、理解しようとしてもほとんど理解できない。でも記憶や感覚とはたぶん本来そういうもので、つまり徹底的に自分だけのもので、それを純粋な形で他者に共有するならばこの本のようになるのではないかと思う。筆者も自分も人間としてこの世に生まれて、その僅かな接点としてこういうものが書かれ読むことのできる幸せを改めて感じた。2018/04/16
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