白水Uブックス 海外小説永遠の本棚<br> ドーキー古文書

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  • サイズ B40判/ページ数 362p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560072219
  • NDC分類 933
  • Cコード C0297

出版社内容情報

遁走する言の葉たちの狂想的喜劇

 海辺の町ドーキーでミック・ショーネシィが知りあった科学者にして神学者ド・セルビィは、厭世が昂じて世界破壊計画を企て、大気中の酸素を除去する物質D・M・Pを研究開発していた。嘘か真か、それによって時間を停止させることにも成功したという。一方、ミックは行きつけの酒場で「ジェイムズ・ジョイスが死んだという報道は眉唾物だ」と聞かされる。ダブリン郊外で名前を隠して居酒屋の給仕になっていたジョイスを探し出したミックは、彼をド・セルヴィに会わせようと画策するが……。世界破壊、時間の停止、彼岸との交信、生きていた(?)ジョイスといった奇想に加えて、オブライエン作品ではお馴染みの奇人たちが登場、ほら話とも真面目な議論ともつかぬ会話がくりひろげられる。世界中で愛されたアイルランド文学の異才フラン・オブライエン最後の傑作。

フラン・オブライエン[オブライエン]
著・文・その他

大澤 正佳[オオサワ マサヨシ]
翻訳

内容説明

海辺の町ドーキーでミックが知りあった紳士ド・セルビィは、人類救済のための世界破壊を企て、大気中の酸素を除去する物質を研究していた。嘘か真か、時間の停止にも成功したという。一方、ミックは行きつけの酒場で「ジェイムズ・ジョイスが死んだという話は眉唾物だ」と聞かされる。死者との対話、自転車人間説や生きていたジョイスなど、全篇に溢れる奇想とほろ苦いユーモア。アイルランド文学の異才、最後の傑作。

著者等紹介

オブライエン,フラン[オブライエン,フラン] [O’Brien,Flann]
1911年、アイルランドのディロウン州で生まれる。本名ブライアン・オノーラン。ダブリンのユニヴァーシティ・カレッジを卒業後、公務員として働きながら完成した長篇『スウィム・トゥー・バーズにて』(1939)は、ベケット、ジョイスらに高く評価された。しかし、第二作『第三の警官』は出版社に拒否され公表を断念。マイルズ・ナ・ゴバリーン名義の新聞コラムで長年にわたって人気を博す。1966年のエイプリル・フールに死去。翌年、『第三の警官』が出版されると、20世紀小説の前衛的方法とアイルランド的奇想が結びついた傑作として絶賛を浴びた

大澤正佳[オオサワマサヨシ]
1928年生まれ。中央大学名誉教授。英文学・アイルランド文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

138
あっけに取られるんだけど、滑稽で面白い。でも、結局なんだったのか? こっそり行われる科学的試み。登場させられているジョイス。ノアの方舟的試みは、そもそも聖書に対する疑問から発するのだろうが。また、 聖書にあると思われる矛盾に応えるには、仏教的思想や科学的実証が必要ということだろうか。オブライエンは、どうも苦手だな。というか、この時代のアイルランド人作家の作品が馴染みにくいのかもしれない。 2019/03/21

HANA

59
まとまった筋は語り難いものの、居酒屋で馬鹿話を聞くような、アイルランド的法螺話を堪能できる一冊。ある日海岸で出会った人物は地球破壊を企み、彼の案内に従って海中洞窟で会うのはアウグスティヌス。自転車に乗っているうちに人間と自転車の分子が入れ替わる自転車人間説を説く巡査部長がいるかと思えば、酒場で出会うは生きていたジェイムズ・ジョイス。やはり筋を辿ろうとすると迷路に迷い込んだような気分になるけど、ここで語られている奇想に身を任せていると、何となく浮遊感のような心地よさも感じることが出来る一冊であった。2020/07/01

Susumu Kobayashi

6
ミックとハケットの二人はド・セルビィと名乗る奇妙な紳士と遭遇し、彼の家に招かれて、彼がアウグスティヌスなど過去の偉人と会話をする場に立ち会う。また、彼は人類絶滅計画を二人に打ち明けるのだった。一方、酒場で知った情報から、すでに死んだとされるジェイムズ・ジョイスがスケリーズでバーテンとなって隠棲しているのを発見する。奇想天外なストーリー展開にとまどうばかり。それにしても表題にある古文書とは何なのか、読み終わった今でもわからない。読み落としてしまったのかな。2019/05/22

地下道入口

5
世界滅亡をめぐるサスペンスまたはアドベンチャーが展開されるように見せかけて、実際には酒の席におけるとりとめのない話に終始するあたりがよい。2019/03/30

mim42

4
一度も出現していない名詞「レオポルド・ブルーム」を強く想起。結局主人公は全てにおいて徹頭徹尾一杯食わされ続けていたのかもしれない。宗教との距離、内面化された度合い。で、アーカイブ? たまたま併読していた安部公房「都市への回路」で本作が言及されていて驚いた。マジックリアリズムやガルシア・マルケスの話題が文脈だった。2019/05/25

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