出版社内容情報
豪放磊落、諧謔と皮肉を好むゴール人気質にラテン的な理屈と韜晦趣味を加えて、フランス人はユーモア文学に千変万化の笑いのスペクトルを創り出した。この短篇集に精選されたのは、A.アレ、T.ベルナール、カミら28人の笑いの魔術師たちが、毒気を混じえて必笑を期した手管の数々である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
rabbitrun
3
オノレ・ドーミエの風刺画と似たクラシカルな味わい。どれか1つ選ぶとすればダモクレスの剣のパロディが気に入った。2016/03/16
unknown
1
ピエール・カミ『黒い天井』、華麗な推理だが、暴かれたトリックの内容が荒唐無稽過ぎて完全にバカミスな一編。吸盤を履いた白い象が天井を走る様を想像すると何とも言えない。うーん…素晴らしい…。ウジェーヌ・ムートン『木の頭を持つ傷痍軍人(抜粋)』は、砲弾を喰らって頭のもげた軍曹に、手術で木の頭をつけて再び戦場へ送り出すという超ブラック・ユーモア。そういえばレマルクの『西部戦線異状なし』に、義足の軍人が「これで戦線へ行って頭を射たれたら木の頭を拵えさせて軍医になる。」とのたまうくだりがあったが、それを思い出した。2012/12/12
宗蓮
0
(図書館より貸借) トリスタン・ベルナール「専門医」「ライオン」 ロマン・ギャリ「孤島奇譚」 ローマン・トポール「熱愛」 ジャン・リシュパン「片目の男」ガブリエル・ド・ロートリック「節酒の教え」等が気に入った。わりとどこかで聞いたことのあるような話もちらほらあって、元ネタなのかなと。そういう見方からも楽しめた。 2015/12/08
かもじ
0
ルブランはさすがルブランといった感じ2010/02/21