出版社内容情報
【全巻内容】1 ヘンリー六世第一部/2 ヘンリー六世第二部/3 ヘンリー六世第三部/4 リチャード三世/5 間違いの喜劇/6 タイタス・アンドロニカス/7 じゃじゃ馬ならし/8 ヴェローナの二紳士/9 恋の骨折り損/10 ロミオとジュリエット/11 リチャード二世/12 夏の夜の夢/13 ジョン王/14 ヴェニスの商人/15 ヘンリー四世第一部/16 ヘンリー四世第二部/17 から騒ぎ/18 ウィンザーの陽気な女房たち/19 ヘンリー五世/20 ジュリアス・シーザー/21 お気に召すまま/22 十二夜/23 ハムレット/24 トロイラスとクレシダ/25 終わりよければすべてよし/26 尺には尺を/27 オセロー/28 リア王/29 マクベス/30 アントニーとクレオパトラ/31 コリオレーナス/32 アテネのタイモン/33 ペリクリーズ/34 シンベリン/35 冬物語/36 テンペスト/37 ヘンリー八世
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
102
ヘンリー6世とマーガレットの婚儀も無事終わるが宮廷内でのウィンチェスター枢機卿とグロスター公との争い、グロスター公夫人エリナーの魔術の集いなど騒擾の種は絶えない。ヨーク公リチャードは自らの王位正統性を訴えて勢力を蓄える。グロスター公は反逆罪で失脚する。アイルランドの反乱鎮圧の指揮官となったヨーク公は英国全土に反乱の動きを起こさせ鎮圧名目で軍を起こす。貴族は2派に分かれて戦うがランカスター派(王側)は劣勢になり一旦ロンドンに戻る。と、ここまで、歴史の流れ通りの進み具合でますます面白くなる。いよいよ第3部だ。2023/12/31
藤月はな(灯れ松明の火)
74
借りてきた猫はその牙と爪を剥き、宮廷での諍いという火種に火がつき、燃え上がる。『ゲーム・オブ・スローン』でのサーセイのモデルはマーガレットだったんだな・・・。高潔なグロスター公は妃の企みで地位も名誉も汚された上で引き摺り落とされる。そして子供らは簒奪者の子孫の癖に王に就けた世を覆そうと誓う。騙されやすいヘンリーの無垢さにイラッとする。一方で残虐な反逆者でもあるジャック・ケードが腹ペコで食べ物を探しに出かけたら見つかって殺されたというエピソードには人間味があるからこその笑いと同時に悲哀を感じてしまう。2017/04/24
Major
43
【Note2】二つ目は、非業の死を遂げるグロスター公の最期を予感させる台詞である。「そう、私はとうに気がついていたのだ、ご一同がひそかに額を寄せあい、謀議をかさねていたことは、その目的は罪なき私を葬り去ることにあったのだ。おそらく、私を罪におとしいれるための証とか、その罪を大きくするための罪状にはこと久くまい、昔の諺がそこでもみごとに実証されるだろう、『犬を打つ棒はすぐ見つかる』という。」(第3幕第1場)→2026/03/09
Major
38
シェイクスピアの史劇『ヘンリー六世 第2部』は、一般的に、三部作の中でも最もドラマチックで完成度が高いと評される。第一部がジャンヌ・ダルクやタルボットといった「外部の敵」や「英雄の死」を中心に据えた国家間の紛争を描いたのに対し、第二部は「内部の腐敗」と「法の崩壊」が主題となる。本稿では、物語のテーマ、韻律の側面から、本作が描き出す人間像と政治の力学を考察する。→2026/03/09
かふ
25
存在感がないというか影が薄い「ヘンリー六世」王は「決められない」王だった。そもそも王権が世襲制だから王に成ったものの側近が親戚の叔父さん連中だから上手く対処できないのだった。そこにフランスから嫁に来たマーガレット。長男が誕生して権力に目覚める。子供を産むと「母は強し」になるんだな。従順だったマーガレットが王の主導権を握るようになるけどやっぱり親戚連中は侮れない。マーガレットの変化が読みどころ(演劇なら見どころか?)。マクベス夫人の前段階。マーガレットを演られれば女優賞も間違いない。2020/12/19




