内容説明
非暴力や菜食主義で知られるインドの「聖人」。ガンジーとは、いったい、何者だったのか?本書は、彼の生涯の足取りをたどったうえで、その思想についてテーマ別に解説してゆく。スキャンダラスな言動をも明らかにしつつ、ガンジーを世界史上における重要な政治家として読み解いた、画期的な評伝。
目次
第1部 ガンジーの生涯(初期(一八六九~一九一五年)
独立のための闘争(一九一五~一九四八年))
第2部 ガンジーの思想(宗教;非暴力と政治;経済と社会;カーストと不可触民)
著者等紹介
今枝由郎[イマエダヨシロウ]
1947年生。大谷大学史学科卒。パリ第七大学国家文学博士。チベット歴史文献学専攻。フランス国立科学研究センター主任研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おせきはん
3
ガンジーが、崇高な理念を実践してきた偉大なる精神(マハートマー)を持つ聖人であったことに異論はないでしょうが、教育や職業に対する考え方などは当時も現代もインドにおいて全てが受け入れられてきたわけではなく、また、自己にも他者にも厳しい姿勢が反感を招いたことも紹介されています。それでも、様々な宗教や西洋の文学も参考に構築してきた思想や私心のない行動は多くの人々に支持され、だからこそ今でも聖人と考えられているのでしょう。思想家としてのガンジーと活動家としてのガンジーの間にあるギャップの存在を認識できました。2014/08/22
pierre-morgan
2
恥ずかしながら,ガンジーについては世界史の中で出てくるレベルの知識しかありませんでした。そうした状況でこの本を読むと,ガンジーの人生と人格が極めて複雑なものであったことに相当衝撃を受けます。最初に読むガンジー本としてはあまり適当な本ではないと思いますが,彼の人生を追ってみるべく,他の本も読んでみよう,という気にはさせてくれます。2012/03/31
-
- 電子書籍
- 二番手の女 歌姫としての誇りを胸に、最…
-
- 和書
- 信託概論