出版社内容情報
「生物の時間構造とその変動について研究する学問」の実際を、豊富な実験レポートをもとにしつつ、基礎から応用まで、紹介してゆく。「体内時計」の謎に迫る、画期的ガイドブック。
内容説明
単細胞真核生物からヒトにいたるまで、あらゆる生物は、その内部に、周期的なリズムを潜在させている。本書は、生物の時間構造とその変動について研究する学問の実際を、豊富な実験レポートをもとにしつつ、基礎から応用まで丁寧かつ具体的に紹介してゆく。「体内時計」の謎に迫る、画期的なガイドブック。
目次
第1章 基本概念と定義(生物リズム(生体リズム)研究の歩み
生物学における基本的な問題―どこで?どのようにして?いつ? ほか)
第2章 生物リズムの基本特性と時間構造(生物周期性の遺伝性;生物周期現象の恒常条件下での持続 ほか)
第3章 応用時間生物学(時間生物学、何のために?;時間病理学 ほか)
著者等紹介
松岡芳隆[マツオカヨシタカ]
1953年北海道大学農学部卒。生物化学専攻。元玉川大学教授(農学部)。農学博士
松岡慶子[マツオカケイコ]
1958年富山大学薬学部卒。薬理学専攻。日本大学薬学部非常勤講師
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akira
19
天地書房にて。 興味深い一冊。生物が持つ様々な周期を考察した一冊。たしかに時間によって好不調は存在し、それは自然のリズムと同調するようにも感じる。 ふと考えてまだわからないと感じた一節。たしかに生物には一定のリズムがあることは経験則的に知っている。しかし、生化学的にかつ物理化学的に考えるとどうしてもそのメカニズムには謎が多い。生物の摩訶不思議さといえばそれで誤魔化すことはできるのかもしれないが、好奇心は残る。人間の好不調とも関係するもの。一定でない理由は何か? 「リズム活動は生体の基本的な性質である」2022/01/31
手押し戦車
11
身体は新しい時刻に徐々に適応する。過渡現象は生体の一時的な非同期状態で常に新しい時刻への同調が先行するが調整速度に影響を与え体温や整理現象が概日リズムが遅れる。受容体とシグナルが鍵と鍵穴の関係で噛み合うことにより体内時計が調整される。体内時計とはテロメアが細胞分裂すると蝋燭の様に減っていく様に体内時計も命の長さを合理的に判断し時間感覚を作り出している。夢中になって過ぎる時間は気まずい時間より早く感じ辛いのは長く感じてしまう、確実に細胞時間は過ぎることは言える。2014/08/21