内容説明
アルメニアは前9世紀の建国以来大国の占領・支配に苦しんできた。第一次大戦中の住民追放・虐殺の悲劇は類をみない。民族離散の悲運に抗して生きるアルメニアの歴史と現在を語る。
目次
第1章 古代アルメニア
第2章 中世のアルメニア
第3章 トルコ、ペルシア、ロシアのはざまのアルメニア
第4章 アルメニア問題
第5章 アルメニアの復活
第6章 ソビエト・アルメニア
第7章 離散民族の政治機構
第8章 アルメニア教会と離散民の宗教組織
第9章 アルメニア文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中島直人
10
(図書館)チェチェンに続いて読んでみた。ほぼほぼ知らなかったアルメニアの歴史。特にアルメニア人のジェノサイドのため、トルコ政府がクルド人を利用したとの記述に、現在の状況を鑑みると、歴史の因果?を感じてしまう。今の世界を理解するには、歴史を知ることが必須だと、改めて思う。それにしても、翻訳がこなれてなくて読みにくいのか残念。2018/10/13
宵子
1
アルメニアの近現代史以外の歴史についても書かれた数少ない和文資料。バルカンに古代は住んでいた、アイスランドまで布教活動していた、ゴート族に影響を与えたなどは、これを読んで初めて知った。だが、キリスト教化以前の宗教については、殆どなかった。また、個人や民族ではなく、国としての知名度について考えさせられた。2013/04/20