出版社内容情報
愛書狂を自他ともに認める著者が、古今のさまざまな分野の貴重本・珍本・美本・豪華本を採りあげながら、古書の真の価値と愛書家の条件を説き、愛書趣味の時代的変遷とその真髄を語る本書は、フランスを中心とするヨーロッパの古書・稀覯本の書誌をも構成し、興味深い一種の出版文化史となっている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
13
「愛書家は蔵書の損傷を恐れて本を読まない、とよく言われた。これは必ずしも正しくない。(略)何はともあれ、愛書家は蔵書を尊重し、注意して取り扱わなくてはならない」(13頁)。買った本は、付箋をつけているだけのもの、線を引いて書き込みもあるもの、など、評者の蔵書管理は正しくない。丁寧に扱っていない。コピーして利用するのがいいのかもしれない。2013/06/27
megane
2
まあまあ面白かった。一章は割と本全体についてだが、二章以降は分野ごとに分かれた本の目録っぽい側面が増えてくるので若干退屈な部分もあった。西洋の古書趣味に対する手引書としての側面が強いかと思われる。西洋の古書については先に色々知識があったため、あーこの本知ってるよみたいな所が数多くあったから一気に読めた。著者はフランス人なうえに作詞家みたいだが、文章の至る所にちょっとオッとなるところがあった。「本は時には月光でも痛む」みたいな。なんか詩的だよね。22年に新品で買ったが91年発行でカバーの下は旧版の表紙だった2022/05/11
昭和子
1
本を愛するってそういう意味なのね…。想像していた世界よりずっと高尚。とかく「書庫」って響きがかっこいい。2011/07/15