文庫クセジュ<br> 東方正教会

文庫クセジュ
東方正教会

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  • サイズ 新書判/ページ数 171p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560056073
  • NDC分類 198.19
  • Cコード C1216

出版社内容情報

燦然たるビザンツの典礼や美術を生み出し、中世以降の東ヨーロッパやロシアの文化的母胎となった東方正教会。本書は、その歴史、神学、典礼、秘跡を概説しながら、ローマ=カトリック教会やプロテスタント教会とも異なる、神秘主義的な色合いを強く帯びた独自の信仰の姿を浮かび上がらせている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マウリツィウス

17
【東方正教会】新約/旧約聖書分類を明晰かつ恣意性を排除し統一化した「正教会」定義は東方三博士を「聖人化」しないことでも証明される。いわゆる「神秘的」概念指摘は誤りであり旧約聖書偶像を言説上にて否定した意味を表示する。そして、カフカ=チェコと古代ユダヤ教言及書の関連性を極めると新約聖書を概念化しようと試みた意味での「異端」をカフカやドストエフスキーは黙認しなかった。旧約偽典存在の「実証的偽証」を否定する姿勢はどのセクトでも本質ならば適応可能、よって正教会の尊厳と信仰とは旧約時代をギリシャ化した聖書を採用。2013/06/11

マウリツィウス

15
【東方正教会と三博士】新約聖書ギリシャ起源を透徹理解し典拠様式に据えた第二正典を忠実模写する写本を典礼に用いる正教会を知る好著。「東方」称号を重点に置くも実際は三領域=三博士との対応論示を提出した。「サクラメント」を広義解釈したという正教会理解への最大誤謬を逐次文献検証した問の連想集がこの主題意図を構成している。ギリシャとロシアの相克性を吟味した貴重価値を重んじる聖書史論を「正教会」だと提示した神学エリア拡張がこの典型的価値を導引した。近代的引用現代思想残骸を根絶する新約聖書の普遍価値を一義認識する記録。2013/05/27

kayak-gohan

13
大ローマ帝国が東西に分裂して、キリスト教会も西はローマカトリック、東は東方正教会に分かれた。それ以降のことについては、ローマカトリック教会は西洋史で少し習ったが、東方正教会については無知であった。本書はビザンツ帝国の支配地域であったロシア~東欧における文化的母体となった東方正教会の歴史と神学について概説したもの。歴史と現在までの布教状況は面白く読めたが、神学理論、特にその基本思想である三位一体説については素養がないため理解が及ばず。再読が必要。2022/10/04

じょあん

3
正教会の歴史であつかわれているのはローマからビザンツ、オスマン朝統治下、ロシア帝国、ソ連時代途中まで。大まかな流れが掴めて良い。また、多くの疑問に答えてくれる。三位一体とは? 聖霊とは? フィリオークェ問題とは? 典礼とは? イコンの持つ意味、聖堂建築に込められた意味は何か? さらには人間の生きる意味に至るまで、正教会の視点をコンパクトにまとめている。この一冊を読んでも、2022年現在のモスクワ総主教の言動は本来の正教会のあるべき姿から完全に逸脱しているとしか言いようがないように思う。2022/04/16

最大255文字

3
文字が小さい上にぎちぎちに詰めてあって、後半はちょっと吐きそうになりながら読んだ。胸を圧迫してくる。内容によるところもあるかもしれない。 神学については本当に基礎の大雑把な部分しか触れていない感があり、イントロダクションとしてはいいんではないの、くらいの。はい。2018/12/09

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