わが父 波郷

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560049327
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0095

出版社内容情報

父は昭和俳壇の巨星、石田波郷。駆け出しの新聞記者がその訃報記事を書くことになって30余年、父の没年を過ぎ、改めてその近くて遠い存在を考える。父とは誰か、波郷とは何者か。

内容説明

父は昭和俳壇の巨星。息子は駆け出しの新聞記者。父の死亡記事を息子が書くという不思議な運命から始まる、静かで深い、父と息子のドキュメント。

目次

序章 今生は病む生なりき烏頭
第1章 バスを待ち大路の春をうたがはず
第2章 雁やのこるものみな美しき
第3章 たばしるや鵙叫喚す胸形変
第4章 寒雀汝も砂町に煤けしや
第5章 ひとつ咲く酒中花はわが恋椿
第6章 柿食ふや命あまさず生きよの語
終章 雪降れり時間の束の降るごとく

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうゆうpanda

44
俳句の巨星石田波郷。その生涯を社会部の新聞記者だった息子が語る。戦争とその後の療養により幼少期を親密に過ごせなかった父と息子。薄布一枚隔てたような親子関係が切ない。それだけに波郷の私生活を客観的に描写するのに最も適した人だと言える。病気にも良い時と悪い時があり、家人としても良いと時悪い時があった。人間波郷はその弱さ故に魅力的だった。父の享年に並ぶのを機に発起、執筆にあたり、句集を読むことから始めたという筆者。向き合った父の姿はやはり偉大だったのではないだろうか。一冊に二人の男の人生が詰まっていると思った。2016/11/05

はるたろうQQ

0
波郷は気になる俳人で自選集を読んだことがある。本書は日経新聞の記者だった息子から見た波郷の伝記で、父の死亡記事を自分で書いたことが印象深く最初に記されている。男親と息子の微妙な関係の物語として読んだ。波郷は専ら俳句の人であり、波郷の外側をなぞっている書であることは著者本人も自覚している。著者が自分の名前「修大」が「ひろお」と誰も読めないので住民登録も「しゅうだい」としていたが、父親が俳句の恩師と自分の名前「哲大・てつお」から名付けたことを最近知ったという。巻末の奥付け欄には「ひろお」とルビが振られている。2020/08/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1469322
  • ご注意事項

最近チェックした商品