出版社内容情報
印度放浪の写真家が巡り会った山形月山での少年時代の〈わたし〉。田植えや川遊び、祭りや見せ物、悪友や教師、父母や村人、そして生や死……不思議な懐かしさあふれるフォトエッセイ。
内容説明
魂を奪い撮る。印度放浪中に巡り会った故郷月山での少年時代の“わたし”。田植えや川遊び、祭りや見せ物、悪友や教師、父母や村人、そして生や死…異色の写真家による不思議な懐かしさあふれるフォトエッセイ。
目次
二十日鼠と巡礼者
スピットとアイスキャンデー
アタッシェケースと黒衣の女
侏儒の日課
ゴパールの色水
物乞いの両替
英語教師とゴムの短靴
雷様がやって来た日
豚の受難
ペニシリンとビキニパンツ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AR読書記録
3
ただの思い出話になるが、東京都写真美術館の展覧会(「東京ポートレート」。堀江敏幸さん(わあい!)とのトークショーにも申し込んだ)で鬼海さんの写真に出会って、その少しあとの鬼海さんの故郷の山形美術館での展覧会にも行った。そのときが山形を目的に旅した初めだったのだが、その後も何度か訪れる、好きな土地になっている。といいつつ、最近はちょっと山形ご無沙汰だったので、この本をみかけてふと。(現在よりはちょっと前の)印度が自然に接続する、戦後すぐあたりの山形の光景。いや目に見える、より深いところに通底するもの。2018/09/13