感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すむるとろん
1
思想面で作者に興味を持った。少女たちの生活が殆ど客観的事実の羅列で延々綴られる。その描写は確かにすごく瑞々しいが、やはりどうしても飽きてしまう部分があった。その中で何度か唐突に現れる死が、この世の一部でありながら隔絶したものであることを鮮烈に感じさせ不気味。後半になるにつれ目立ってくる女友達への思い、原題でもあるオポポナクスの存在など、印象深い箇所もある。が、正直言うと本作よりあとがきに引用された作者の言葉(日本は文化的にも植民地化されている)の方がインパクトがあった・苦笑。「女ゲリラたち」が気になる。2014/05/14