生と死の間 (新装復刊)

生と死の間 (新装復刊)

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560047743
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

105
読者に全く新しい世界を見せてくれる素晴らしい小説。全編登場人物の独白で物語が進行する意識の流れの手法が使われている。サロートの書き方はジョイスやウルフの手法をさらに押し進めたもので、人間の心の奥にある混沌としたわけの分からないものを表現する。最初のうちは何が書いてあるのかよく分からないのだが、それでも読み進めていくと、作家になろうとする若者の内面の苦闘が伝わってくる。非常に読みにくい小説だが、さまざまなイメージや思いが渦を巻いている人間の心の奥を表現しようとする作者の大胆な試みに脱帽した。(続きます)2018/05/30

wakabon

4
サロートをきちんと読んだのはこれが初めて。まず思ったのは朝吹真理子『流跡』と似ていること。というか、朝吹がサロートに似ているのだろうが、こういう作風はやはり女性特有なのだろうか。たとえばクロード・シモンだともう少し具体的な事物の方にシフトしている感があるが、サロートはより徹底して抽象的である。というか、書く対象が事物でなく、言葉それ自体に向かっているようだ。言葉を巡る意識の抽象性を、具体的に言葉で表現するとこうなる?2012/11/19

河合部長

1
「彼女」が何を指しているかわかると楽しめる。逆にわからないと読むのが大変。2012/12/30

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