出版社内容情報
フレデリック、カストロ、リンゴら障害をもつ猫とネズミ王マードックとの戦い！ 一方、雪フクロウが銀色猫に語り、猫たちが夢に見る《星》の正体は？ 魂の成長を描く感動メルヘン。
内容説明
港町に暮らす三匹の猫―フレデリックは片目、カストロはしっぽの先がなく、リンゴは肩を痛めている。それは猫の絶滅をたくらむネズミの王マードックとの戦いで負った傷だった。両者の火花散る対決のゆくえは？一方、謎の塔の中で、雪フクロウのメスランテアが銀色猫エンリルに物語る、天空をさまよう「ちび星」と、三匹の猫が夢に見る『星』の正体はなにか？ふたつの物語が並行して進み、一気に感動の結末へ！魂の成長を描く感動メルヘン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九月猫
2
原題は「猫の星」。 ふたつの場所で平行してお話が進む。 体に悪い所がある三匹の猫・フレデリック・カストロ・リンゴの「三銃猫」が、ねずみの王と戦うお話と、ある塔で雪フクロウのメスランテアが銀色猫のエンリルに、ちび星のお話と三銃猫のお話をする。 物語終盤、三匹の猫は、大きな円と呼ばれるふしぎな渦を越え、塔に辿りつく。美しいそこは彼岸の世界だったのかもしれない。 ＹＡ文学となっているけれど、スピリチュアルであったり哲学的であったり風刺もきいていたりで、英米のそれとは違う雰囲気。2013/05/05
イチノ
0
一匹は片目をなくし、一匹は尻尾をなくし、もう一匹は肩を壊した三匹の勇猛な猫とネズミの戦いの話……と思いきや、合間に挿入される雪フクロウと銀色猫の謎めいていて幻想的なエピソード。二つの世界の対比が非常に不思議な印象だった。そして三匹の猫の夢に何度も現れる彼女との邂逅は、頭の中にそのファンタジックな光景が思い描けるほどに美しく象徴的でどきどきする。文体もどことなく独特で、雪フクロウの語る過去の物語なんかは胸にじんと迫るものもあったり、なかなかに印象的な物語だった。2015/07/03
石綿
0
三匹の猫の日常やネズミ達との対決の話と、銀色猫と雪フクロウの対話、雪フクロウが話す物語が並行して進む。あとがきには猫達の”青い鳥”物語とあったのでそうなんだろう。子供向けだろうし短いから読みやすかったけど、会話部分での相づちがしつこい。一冊を通して考えると、山があったようなあっさり終わったような。冒険潭より日常部分に多く割かれてたからだろうか。2013/04/24
cham_dog
0
ちび星は悪女。2009/02/03
