薔薇の葬儀

薔薇の葬儀

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560045718
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

 エロスと死、残酷と幻想、毒の禁忌、悪魔と愛――マンディアルグの世界は三島由紀夫や谷崎潤一郎との接近によりさらに豊穣な実りをもたらした。神秘的な女主人公の死の儀式を執行する4人の日本女性に捕えられた男の体験を描く「薔薇の葬儀」をはじめとして、作者晩年の傑作を収録した短篇集。

内容説明

エロスと死、残酷と幻想、毒と禁忌、悪意と愛―マンディアルグの世界は三島由紀夫や谷崎潤一郎との接近によってさらに豊穣な実りをもたらした。神秘的な女主人公の死の儀式を執行する四人の日本女性に捕えられた男の体験を描く「薔薇の葬儀」をはじめとして、作者晩年の傑作を収録した短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yn1951jp

33
カフェ、バー、ブルース、オープンカー、メトロ、パリの都市風景の中に漂うマンディアルグの世界。異空間で死の儀式を演じる日本人の女、夏至の森の中を自転車で走る少女、黒い下着が透けて見えるピンクのワンピースで地下鉄に乗る女子高校生、月夜の廃屋に緑の古代風サテンドレスから裸身をのぞかせる女。なかでも美しい物語は、蝮を自らの裸身にまとい弟を誘う姉、エーゲ海の月夜に毒芹に身を託す女。彼好みの女たちは、夜と月光から生まれたアリアドネー、ハデスに略奪され冥界へ連れ去られるペルセポネー。陶然たるエロスと愛と死の世界。2015/05/05

uburoi

0
ふとマンディアルグを思い出し、矢も盾もたまらず読みふけった。マンディアルグの作品には繰り返される共通のモチーフがあって巻末の解説でも上がっているけれど、儀式をシンボリックに繰り返し描くのが特徴だ。表題の「薔薇の葬儀」は加えて日本趣味が濃厚に出ている。シュニッツラーの夢小説のようでもあるが、死の儀式の目撃者に選ばれた主人公が奇妙な屋敷に拉致され、日本の高名(?)な女優が瀕死のダンスをベッドで踊るのを目撃する。白塗り、剃毛の女優の緩慢な動きはまるで暗黒舞踏だ。2021/09/01

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