出版社内容情報
ロンドンから飛行機に乗って一路ハワイへ、格安チケットでお見舞いに！ トラベルワイズ・ツアーズの一行と英国人父子がくりひろげる、どこまでも愉快な物語。はたしてホノルルは、この世のパラダイスなのか？ コミック・ノヴェルの第一人者デイヴィッド・ロッジが贈る、待望の長編小説。
内容説明
ロンドンから飛行機に乗って一路ハワイへ、格安チケットでお見舞いに。トラベルワイズ・ツアーズの一行と英国人父子がくりひろげる、どこまでも愉快な物語。はたしてホノルルは、この世のパラダイスなのか？コミック・ノヴェルの第一人者デイヴィッド・ロッジが贈る、待望の最新長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご
5
「観光のまなざし」に言及があり借りてきました。全編の折り返し位置にある非神話化論以降の英国神学の変化を踏まえた神学的回想は読み応えがあるし、最後のところにちょっとだけ出てくる神学授業の場面や随所に出てくる死生観を巡るやりとりなどキリスト教の観点からも楽しめる。ちょっとHな場面もあるんだけれど、聖書や神学に興味のある人なら楽しめる本だと思います。2022/02/15
きうりっち
3
ずいぶんむかしに読んだ本を再読。出版日を見ると30年も前の発行で、そんなに時間がたったか、と不思議な気がする。重病の叔母にその兄に当たる父親を会わせるためにハワイへ渡った神学者のバーナードは思いもよらない事故から人生が180度転換する。神学的な叙述はつかみきれないが、神学者でも天国を信じられないというあたり、当然とは思うがそんなものかと興味深かった。初版から30年でカトリックの世界はどのくらい変わったんだろう。楽園からのたよりはないということかしら。2023/02/27
kuma
1
POPなリゾート地にイギリス的湿度のドラマを持ち込むウィット。「楽園っていうのは退屈なんだけど、人は、そう言うのを許されていないのよ」2011/07/16
eckhart88
0
宗教性とハワイの楽天性、旅行と個人の悩みと死が混然と入り混じった不思議な話。大団円に落ち着くわけなんだが、この人の作品は結局は人間が分かりあう優しい世界が最後には広がっていくんだなと思う。ウォーやグリーンを愛読したカトリック作家特有の辛辣なユーモアや皮肉気な眼差しを支える土台には同じくらいのやさしさがあるようにも思う。それなりのページ数があったがぐんぐん読めてしまう。面白い。2025/04/08
