出版社内容情報
常に小説の新境地を開くJ. バーンズの最新作。今回は登場人物がすべて読者に直接語りかけるという斬新なスタイルがとられる。高校時代からの親友で何から何まで対照的な性格の2人の男が、ひとりの女性をめぐって恋の鞘当て。バーンズ独特の皮肉な視点で描く愛のゆくえ。フェミナ賞受賞。
内容説明
常に小説の新境地を開くジュリアン・バーンズの最新作。今回は登場人物がすべて読者に直接語りかけるという斬新なスタイルがとられる。高校時代からの親友で何から何まで対照的な性格の2人の男が、ひとりの女性をめぐって恋の鞘当て。バーンズ独特の皮肉な視点で描く愛のゆくえ。フェミナ賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロピケ
5
おおざっぱには、「藪の中」(翻訳者、斎藤兆史さんのバーンズへの果敢な指摘に感心)。『ラブ・アクチュアリー』→『突然炎のごとく』→『泣いた赤おに』の展開。著者のフランス趣味はここでも。ジリアンはフランス人とイギリス人のハーフだけれど、ジュリアンとジリアン。何だか意味深長。ジリアンの行動は決して許せるものではないけれど、結婚についての彼女の心情に共感できる。女の人は現実的。特に子どもを持ったら。それに比べると、ここに登場する男達…。後日談まで読んでみたくなる。2012/05/26
きうりっち
2
とてもとても面白かった。しばしば吹き出した。銀行員のスチュアートと絵画修復の仕事をしているジリアンが結婚する。どう考えてもスチュアートよりはオリヴァーという友人のほうが彼女にはお似合いだろう、辛辣でユーモアがあり、饒舌で見てくれもいいのだから。そうすると案の定、不倫、離婚、再婚という運びになる。こういうありふれたストーリーなんだけれど登場人物がそれぞれ読者に向かって語りかけるという形式で、読者だけが成り行きを知っているという視点が少し新鮮だった。作者は様々な文学的実験を行うユニークな人。翻訳は大変だろう。2019/03/09
Mark.jr
1
スチュアートとジリアンとオリヴァーの三角関係の模様を描いた小説です。筋だけ抜き出すと昼ドラ的な話ですが、独白とも会話劇ともつかない独特の手法によって、非常にシニカルかつ奇妙な味わいに仕上がっています。解説を読むとまだ仕掛けがあるらしく、著者の技量が伺えます。2019/03/21
ちょろいも
1
三文ドラマは人を妙に惹きつけるけど、これはなかなか格別。2013/06/13
直
0
ドラマ「最高の離婚」が好きだった人は絶対ハマるはず。 ちょう面白い。2013/05/24
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