10.1/2章で書かれた世界の歴史

10.1/2章で書かれた世界の歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 401p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784560044674
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

 ノアの箱舟の密航者が語る航海の真実、中世フランスで実際にあった奇妙な「虫裁判」、ジェリコーの大作「メデューサ号の筏」制作の顛末、月面で啓示を受けてアララト山に箱舟を捜しにでかける元宇宙飛行士……崇高にして滑稽なる人類の歴史に挑む、『フロベールの鸚鵡』の作家の知的で愉快な小説。

内容説明

「フロベールの鸚鵡」で世界中の読者を驚嘆させた英国最高の作家がまたまた放つ知的で愉快な文学。はなれわざ、としか言いようのない小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田氏

21
創世記のパロディに始まり、10と1/2の章にわたって、ノアの方舟という芯に物語化という行為が肉付けしていく。以前の章に出てきたオブジェクトが再登場したり、ところどころに構造の相似が仕掛けられていたり、小説としてすげえ整ってるなーという感動がまずある。その隙間から突き刺してくる尖った問いかけの、畏の字があたるタイプのおそろしさ。読書が自分の考えにどれだけ影響を与えるかは、読後につけるノートにかかった時間におおむね比例するが、今回は何時間かかっただろうか、とりあえず手首と腰が痛いが、感想は一向にまとまらない。2021/04/16

月夜乃 海花

15
ノアの箱舟などの聖書のストーリーをモチーフにした短編集。でもこれらの短編はさりげなく繋がっている…。もっと聖書の勉強してから読むべきだったと思う。あとがきの訳者の解説でやっと理解できた。2017/12/25

sakadonohito

14
私は聖書を読んだことがないので他の方の言う聖書知識があると良いというのは、パロディだったり聖書で言わんとしている事の物語化という意味であって引用があるからという直接的な意味ではないと思いたい。それぞれの章は独立しているようなものでで、聖書及びキリスト教(カトリック?)的世界観をモチーフにした短編集だと思って読んでも問題はないと思う。興味が持てなくて読むのが苦痛だった章もあれば、楽しめた章もあった。永遠の命と全ての願いが叶う天国での生活の行き着く先は自死だろうなぁとは思った。2024/04/24

tera

13
相互に明確なつながりはないものの、少しずつ共通点のある10.5話の連作短編。後半若干辟易してくるが、10章を読むとそれも狙いかなと思う。個人的には1, 5, 9, 10章がよかった。2016/02/10

ふう

10
【ガーディアン必読小説1000冊】#80 最後の章へ行きつくまで時間がかかったが、それでもやはり、死ぬまでに読んでおくべき一冊。2016/02/29

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