感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark.jr
3
カトリックの最大の問題点の一つ、中絶の禁止にガッツリ取り組んだのが本作(同著者の「大英博物館が倒れる」も同じテーマを扱っています)。元々、不倫のような下世話な要素が多い著者の小説ですが、本書は意図的に下ネタの話題が多いく作られています。小説の世界にとって神のような存在である"作者"の視点を強調するかのような文章も、嫌味な笑いに繋がっており、なかなか意地悪です。しかし、宗教の意味はどこにあるのか問いかける内容というか、著者の作品の中でも、重くシリアスな部類に入ると思います。2025/02/08
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- 最暗黒の東京 講談社学術文庫