弑逆者

弑逆者

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784560042748
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

霧と潮風に閉ざされた絶海の孤島の物語と、疎外を強いる近代工場で敢行される王殺しの物語。いずれが現実で、いずれが幻覚かわからないままに、カフカ的な晴朗さのなかで犯行は何度も繰り返されるが、王は死なず、話者は孤島から脱出することができない…。幻想と反逆のロマン。執筆後30年たって発表された、ロブ・グリエの処女作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

56
1949年に書き上げたこの作品は出版を断られ、二作目「消しゴム」がデビュー作になった。その後何度かの手直しと諦めを得て、1978年に出版されたものだそうだ。ロブ=グリエと言えども、当時の実存主義の影響が見られ、カミュやサルトルの不条理なモチーフがある。私とわれわれと三人称のボリスのそれぞれの視点から三つの世界?が交互に描写される幻想小説だ。ボリスは何度も『王殺し』を実行する。なんども繰り返される「反復」は、彼の作品テーマだ。正直のちの作品よりもまだ分かりやすい……2017/05/28

いろは

17
国王暗殺、政治問題、社会問題、美しい人魚との恋。私が初めて自分から選んだ初の海外文学はこの作品だった。読んでいて思ったのは、村上春樹が海外で活躍できる理由がわかったことだった。とても国王暗殺を目論む物語とは思えないほどのお洒落でのんびりとした文体。読み初めて戸惑ったほどの語彙力と豊かな表現。村上春樹と同じ匂いがした。それと同時に、自分の語彙力の少なさと想像力の乏しさに落胆した。物語の輪郭を掴むのに一生懸命だった。海外文学というのは、かまえて読む必要があると思った。しかし、これからより海外文学を楽しみたい。2018/11/16

PukaPuka

2
ロブ=グリエの小説の原型というべきもので、のちの作品より読みやすく、面白い。2019/07/20

kinaba

0
実は、ロブ・グリエの作品で初めて最後まで読めた。まだ、普通さが残っているということかな。2012/10/02

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