「団団珍聞」(まるまるちんぶん)「驥尾団子」(きびだんご)がゆく

「団団珍聞」(まるまるちんぶん)「驥尾団子」(きびだんご)がゆく

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784560041727
  • NDC分類 051
  • Cコード C0095

出版社内容情報

 創刊者は『西洋聞見録』を著した幕末の洋学者、記者は戯作者、漢学者、草奔の志士などの奇才揃い。滑稽諧謔を武器に2つの週刊雑誌が、西南戦争以降の激動の時代に対してどのような諷刺の矢を放ったのか、110枚の図版を添えてここに鮮やかに再現する。雑誌ジャーナリズムの真骨頂、ここにあり!

内容説明

雑誌ジャーナリズムの真骨頂、ここにあり!創刊者は『西洋聞見録』の著者、記者は戯作者、漢学者、草莽の志士等の奇才揃い。激動の明治時代に対し、二つの雑誌がどんな滑稽諷刺の矢を放ったかを、多数の図版と共に鮮やかに再現する。

目次

第1部 団珍・驥尾を創った人間たち(創刊者野村文夫は洋学者;雑誌の命名者は梅亭金鵞;洋画先覚者・本多錦吉郎;天保銭人・総生寛;田島象二;痴嚢・喜望・南橋―真木痴嚢・礫川喜望・石井南橋;読者は投書家、たとえば宮武外骨)
第2部 団珍・驥尾は時代をどう諷刺したか(西南戦争;標的とされた黒田清隆;大久保利通暗殺;竹橋事件;徴兵制;天皇;自由民権運動;「驥尾団子」自害す)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kawai Hideki

81
明治の始めに野村文夫が創刊した2つの諷刺新聞「団団珍聞」と「驥尾団子」の歴史的価値を再評価する労作。藩閥が強く言論の自由も無い時代。役人をナマズに、政府首脳陣をタコ、クマ、イモや女装姿で描いてコケにしつつ、真実を洒落とこじつけで暗号的に表現し、当局の追求を巧みにかわす。現代人にはさっぱり分からない諷刺画を、時代背景も含めて丁寧に解説。特に、陸軍中将•黒田清隆夫人の怪死事件の真相を諷刺画で暴く話は面白かった。最後は伊藤博文の逆鱗に触れ、禁固刑や発行停止に追い込まれるが、その批判精神は宮武外骨に引き継がれる。2015/01/10

印度 洋一郎

1
明治時代、世相や藩閥政治をパロディ精神で斬り、自由民権運動を支持した、日本の「パンチ」とも言うべき「団団珍聞」と兄弟誌「驥尾団子」の軌跡を編者・執筆者の経歴や誌面の再録で紹介。「狂画」と呼ばれた一コマ漫画の図版も多数収録されており、日本漫画の草創期を知る貴重な資料でもある。政府の弾圧もあったので、文や画の中に暗号のように批判を隠しているのだが、夫人を惨殺した黒田清隆や、好色で知られた伊藤博文は常連のようにネタにされている。間接的だが、明治天皇までネタにされていて、明治人の天皇観が伺える。2012/04/11

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