出版社内容情報
『悪魔のほくろ』に続く、ドイツ・ヨーロッパに広く流布する〈現代伝説〉のアンソロジー、第二弾。旧東ドイツ住民にまつわる不安や不快を物語るうわさ、笑いや恐怖をさそうセックスに関する話、身の毛もよだつような残酷なホラーなど、より今日に即し、読者の反響も収集して解読した、好評の続編。
内容説明
『悪魔のほくろ』に続く、ドイツ・ヨーロッパに広く流布する「現代伝説」のアンソロジー、第二弾。旧東ドイツ市民にまつわる不信や不安を物語るうわさ、笑いや恐怖をさそうセックスに関する話、身の毛もよだつような残酷なホラーなど、より今日に即し、読者からの反響も収集して、解読した。
目次
1 東ドイツ
2 自動車と交通
3 日常生活奇談
4 バカンスと異郷
5 セックス
6 飲食
7 動物
8 思いがけない死
9 奇妙な偶然
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
棕櫚木庵
21
1/2) ドイツのいわゆる「都市伝説」を集めた本.“噂話の社会学”的な観点から,各話の出所(採取の時期や場所,情報提供者),類話,発生と展開,海外での類話,伝播,その話から窺える社会心理学的背景などの解説が付く.たとえば,最初の章は旧東ドイツやその住民に係わる噂話.旧東ドイツ住民への不安などが見られる.また,表題の「ジャンボジェットのネズミ」からは,完璧な技術社会の安全が思わぬ理由から不意に脅かされることへの不安が窺われるという.紹介されている「都市伝説」そのものも面白かったが,その考察も興味深かった.2024/07/25
ドント
0
都市伝説について自分がぼんやりと思っていたことが、この本の訳者あとがきに全て見事に書いてあった。東西ドイツ統一という一大イベントに関わる都市伝説がまとめられているのはとても貴重。西側住人の心の中にうごめいていた不安と不信が凝縮されている。そしてそのような不安と不信の物語はいつでもどこでも再生しうるのだ。2014/07/01
くさてる
0
ヨーロッパ、ドイツ中心に、いわゆる都市伝説を集めた一冊。東ドイツ市民のまつわる話など、世情を反映した内容もあれば、時代を超越して残るような普遍的なテーマであると思えるものもあって面白かった。そして、どれもが外国を舞台にしつつも、どこか、「腑に落ちる」「落ちで笑える」「納得いく」ような感性のもと成り立っているような気がするのだ。人間の意識というのはあんがい国境を超えるものかもしれないと感じた。2012/08/01
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