ミイラにダンスを踊らせて―メトロポリタン美術館の内幕 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 566p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560038796
  • NDC分類 706.9
  • Cコード C0071

出版社内容情報

「美術館運営はGMの経営と変わらん」と喝破し、沈滞しきっていたメトロポリタン美術館を全面改革によってアメリカ最大の美の殿堂に仕立て上げた元館長が語る興味つきない回想録。

内容説明

1967年、第七代館長に就任するや、「メットの経営もGMの経営も同じだ」と喝破し、寄付寄贈の取り付け、名品の購入、魅力的な展覧会の連発、キュレーターの新人事と過激な改革の道を走り続けた名物館長。派手好きで陽気な彼がいま明かす、楽しくも熾烈な戦いの日々。興味つきない回想録。

目次

非常に危険な場所
調査委員会からの電話
行動開始
新館長の震撼
キュレーター
上流社会とありがたいパトロン達
すごいもの
お世辞とごますり
批評家が何だ
二度と目にできないもの
我が心のハーレム
離れ業が要る
めでたい誕生日、めでたい闘い
勝利に酔う
これは芸術ではなく、真実だ
大騒動
噂の壺
贅沢三昧
美の独裁者
ツタンカーメン王
最後の挨拶

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

179
面白かった。全体にビジネスの話題が中心で「島耕作」みたいなノリでもある。absintheが欲しかったのはもう少し美術品を掘り下げた本だったが。同じ著者に「にせもの美術史」等の本もあようなので、また探して読んでみようと思う。とにかくやや独裁的でワンマンだが、エネルギッシュなやり手だったようだ。なり振り構わず成果を出してきた姿勢は伝わってきた。2016/10/03

どんぐり

22
1967年から1977年の10年間にわたりニューヨークのメトロポリタン美術館(通称メット)の館長を務めた故トマス・ホーヴィングの回想録。古臭いメットが、ミイラでさえ踊りだしたくなるほど活気に溢れた美術館へと変貌していった過程を著している。美術品購入にいたるホーヴィングの豪腕ぶりや強権的な美術館の人事刷新、人物評価に手厳しいことばを吐くのは好きになれないが、メットの発展史とその舞台裏を知るには面白い。2013/07/19

pippo_3520

6
最近の美術館はただのアトラクション施設ではないのか?というような問題意識が最近よく聞かれるのですが(私だけ?)、明治期の万博といい本書のMETの例といい、実はエンターテイメント性も美術館の大事な、そして主要な要素の一つなのかもしれません。「美術に興味がさほどない人・興味がある人・その道の専門の人、この3種類の人間すべてを満足させることが必要である。」2011/08/19

fumiko212

3
面白かった〜けど時間かかった〜。人の名前を覚えられず、また、出てくる作品を検索したり、と行きつ戻りつしながら読破。私が知ってるMetはほとんどこの人が館長の時代にできたのだな〜。そしてそれからほとんど変わってない。ベラスケスを競り落とすまでのドタバタ劇は冒険小説を読むようだった。どの章も、その話で1冊書けるくらいにドラマチック。マスコミや政治家のゴミっぷりは何処も同じ。それを利用する反対勢力も然り。本当に腹が立つ。ディロン、こういうところに金を出すのが理事長の仕事だ、にしびれた。噂の壺を見に行きたい。2018/10/06

Koki Miyachi

3
「謎の十字架」に続いて選んだ一冊。メットの近年の内幕、アートマーケットの知られざる現実を知ることができて面白い。筆者のグイグイ読ませる語り口、館長としての大胆な手腕に感心はするものの、「謎の十字架」で感じた印象の既視感が強く少々物足りない。ノンフィクションの場合、似た中味の作品を複数執筆するのは難しい面があるのかも。これが1冊目だったらきっと感動したに違いないが。2017/04/21

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