出版社内容情報
伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)
内容説明
男だて団七が恩人の恋人を守るため舅義平次を殺害したとき、背景を夏祭りの行列が華かに過ぎて行く夏祭浪花鑑。恋人の心にもない愛想づかしを真に受け、妖刀青江下坂を振るって大量殺人にはしった男の惨劇を描く伊勢音頭。その明暗の対照が悲しく美しい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nightowl
1
歌舞伎の中で義理人情と殺人が綴られる代表的二編。絆を結ぶ良い話でまとまりかけたものを途中でガタンと崩す。「夏祭浪花鑑」の悪役は芝居では珍しいタイプの悪。止めろと注意されたことを今度は煽るようにして繰り返すキャラクター。親戚にはいてほしくない...「伊勢音頭恋寝刃」はお家騒動と呪いの名刀をめぐる話。実話ベースといえど太々講の場で終われば上手いドタバタで〆られるのに敢えて(凄惨な)見応えを創ったことに唖然。ト書に言葉を失う。事件過程を読むのが好きなミステリ読者としてぴったり。なお、247頁の注は番号ずれ有。2023/03/09
Meisha
0
大好きな2つの演目。本でも買って読んでしまいました。2010/04/23